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巫女は鬼の甘檻に囚われる
第7章 清めの水

「お前の抵抗は、俺をますます昂らせるだけだ。覚悟しろ」
「あなたは思い違いをしています」
「なんだと……?」
彼女に口付けようと鬼が歩みを止めた瞬間
巫女の中から溢れた光が、二人の周囲を眩く満たした。
「──…!?」
慣れないまばゆさに目を細める
そんな鬼が次に目を開けた時、彼らの周りには純白の花が咲き誇っていた。
「……!これはナンだ?」
「人の魂を惹き付け、揺れ動かすものは──…美しさへの感動です」
「……?」
「あなたには、わからないでしょう?」
足元を覆う白い花は、月の光をまとうように輝いている。空に浮かぶ星の明かりも一段と大きくなったようで、滝の水にきらきらと反射していた。

