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巫女は鬼の甘檻に囚われる
第7章 清めの水

 巫女は鬼から離れたいと思った。

「もう歩けますから…おろして…っ」

「俺はお前を必要としている…それがわからんのか?お前の霊力は俺の力となり、身体は俺を満たす。──俺がお前を所有することこそ、運命だ」

「運命──…ですって?」

 巫女は相手の黒衣の衿をぎゅっと握りしめた。鬼の言葉は彼女の存在を肯定するようでいて、しかしその全てが彼の欲望に縛られている。

 " 運命 " とかいうキレイな言葉にまとめられる筈がない。

「それは心が通じあった者同士にだけ使える言葉──。あなたのような存在に、魂まで奪われるなんてある訳ない」

 彼女の声は弱々しかったが、その言葉には確固たる意志が宿っていた。鬼は一瞬、黙り込んだ。だが、やがて小さく笑い、彼女の顎を指で持ち上げた。

「魂、か。面白いことを言う。なら、俺はお前のその魂ごと喰らい尽くしてやろう」

 彼の黄金の瞳が危険な光を放ち、巫女の心を締め付ける。彼女は目を逸らさず、鬼を睨み返した。

「やってみなさい」

 その瞬間、鬼の笑みが深くなった。

「試してみるか?お前に勝ち目はなさそうだぞ?」

 鬼火が二人の影を草むら映す。

 彼の長い指が彼女の首筋をなぞり、唇が耳元に寄せられる。



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