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巫女は鬼の甘檻に囚われる
第4章 囚われの巫女

(神器さえあれば…!)
彼女は心の中で叫んだ。だが、壊された錫杖(シャクジョウ)は今ごろ屋敷の外に転がっている。彼女の霊力を束ねる武器は今、ただの金属の欠片に過ぎなかった。
鬼は巫女の反応に気を良くしたのか、彼女のあらわな胸に手を這わせ、柔らかな曲線をなぞるように爪を滑らせた。
「んんん……//…ふ」
少しでも角度を変えれば、女の柔肌(ヤワハダ)など簡単に引き裂けそうだ。そんな鋭利な爪に緊張した身体が、よけいに彼女を敏感にしてしまう。
ツーーー…
「…ッ…//」
触れられていない胸の突起がぷくりと膨らんで、鬼の指に当たる。口付けをしたままほくそ笑んだ男は、指の腹でソレをいたぶることにした。
桃色の突起を指で弾き、巫女の口から小さな悲鳴が漏れるたび、男の笑みが深まる。
「…んふぅ‥‥っ‥‥んん」
「カラダ……だけは……柔順だな」
自分のペースで舌を絡ませ、悪戯に胸を愛撫して、苦しそうに戸惑う女の息遣いを愉しむ。健気に震えるばかりで逃げられない彼女は、快楽と悔しさの涙を滲ませた。
(せめ、て、抵抗を……)
舌を擦り合わせる淫靡な感触に惑わされず、せめてと、相手の舌に歯を立ててやろうとした時だ
「焦る必要はない……お前の正体はいずれ暴いてやろう」
「ぁ‥っ‥‥‥ん」
「……すべてを剥ぎ取った後でな」
鬼はそう言い放ち、巫女の身体から手を離した。
「これよりお前には、俺から逃げることを禁ずる」
「な……!?」
「お前は俺に囚われたのだ……憐れだな」
彼女の震える姿を一瞥(イチベツ)し、まるで退屈を紛らわす玩具を置いていくかのように、鬼は屋敷の戸を開けて外へ消えた。

