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巫女は鬼の甘檻に囚われる
第4章 囚われの巫女

 かすかに揺れる灯りの炎が、彼女の裸体を照らし出す。脱がされた巫女服は無造作に周囲に散らばり、まるで彼女の尊厳を嘲笑うかのように放置されていた。

 鬼はゆっくりと立ち上がり、音もなく巫女に近づく。

 その足音すら発さぬ動きは、まるで影そのものが滑るようだ。

 鬼は巫女の顎を長い爪の指でつかみ、強引に視線を合わせる。彼女の瞳には怯えと怒りが交錯し、鬼の黄金の瞳はそれを興味深く観察していた。

「あれほどの妖気を注いでやったというのに……まだ正気を保っているとは、信じられんな」

 鬼の声には驚嘆と好奇が混じる。

「お前、何者だ?」

「……!?」

「俺の妖気に耐える人間はそういない。たいていは死ぬだけだ。そして…お前のように適性がある人間とて…記憶も人格も失い、俺に陶酔するだけの下僕(ゲボク)になり下がる」

 低い声で語りかける鬼の言葉は、確かに正しかった。

 モノノ怪の妖気に呑まれた人間の性格が変わり暴走する様子を、巫女もその目で見たことがある。

 しかし今の彼女は違う。

 その理由を知りたいのは彼女だって同じだが、目の前の鬼へ、言葉を返す気にはとうていなれなかった。

「……」

「口を閉ざすか」

 巫女は唇を噛みしめ、答えない。

 彼女の沈黙は、鬼にとってさらなる挑発だった。彼はニヤリと笑い、試すように巫女の唇に自らの唇を重ねた。

 ヌル.....ッ

「んん……っ」

 巫女は嫌がって顔を振ったが、身体は依然として動かず、鬼の舌が再び彼女の口腔を侵した。

 熱くぬめつく感触が、彼女の意志とは裏腹に身体を火照らせ、抑えきれぬ吐息が漏れる。注がれた妖気の影響なのか…彼女の身体は否応なしに発情し、羞恥と快楽の狭間で揺れ動いた。


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