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わたしの昼下がり
第9章 取り込み中
 立ち話の輪が解けてようやく奥さまたちはそれぞれの部屋に戻ります。わたしも部屋に入るとタンスの引き出しからピンクのタオルを取り出して、ベランダの物干しに掛けたのでした。風に揺れてヒラヒラとするタオルに、わたしはタオルを物干しに結んで風に飛ばされないようにしました。

 しばらくして呼び鈴の音が鳴りました。わたしは小走りに玄関に向かいのぞき窓から△井の姿を認めるとドアを開けました。△井がすばやくドアの隙間から身体を滑り込ませて鍵を掛けます。もう言葉は要らないとばかりにわたしたちは抱き合って唇を重ねました。

 (今日もちゃんと来てくれてありがとうございます)

 舌を絡め合いながら、わたしは心の中で呟いています。

 「井戸端会議の奥さんのつまらなさそうな感じ…」

 唇を離して、△井が可笑しそうにしながら服を脱いでいきます。

 「ご覧になっていたのですか?」
 「なかなか幸せのピンクのタオルが上がらなかったのでね。集会所の裏に回り込んで陰から拝見してました。やっぱり□田さんは曲者とお見受けしました。奥の階段から遠回りしてこちらにお邪魔しました」

 この棟は階段が2つついているので、△井は□田さんの家の前を通るのを避けて迂回してきたようです。

 「この部屋の真下に□田さんがいらっしゃると思うといささか緊張しますね」

 軽口をたたきながら△井はもう下着姿になっています。

 「この団地は割と頑丈みたいで。上の部屋から物音が聞こえたことはありません」

 △井がにやりと笑っています。

 「それはよかった。少々のことでは心配する必要はありませんね」

 『少々のこと』が何を指しているのかわかりませんけれど、きっと『少々のこと』ではとどまらないとわたしも思っています。
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