パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第18章 サランの陰謀

サランにはわかっていた。実雅子の今日の出立ちなら、視線が集まることを。実雅子に話したように胸が大きいこともある。それ以上に、高級ブランドのLouis Vuitton尽くめの服装。誰でも驚く。女性同士なら、

　　　　すごい！

で、終わるかもしれないし、男性でも、ブサイクだったり、年増だったら、目を背けると思うけど、実雅子だと、そうはならない。四人で歩いているときも、すれ違う男性は、実雅子の服装に驚き、その服装が包み込む肢体に目を見張っていた。そして、通り過ぎても、振り返っていた。実雅子も、沙穂も、芹那も話すことに夢中で気が付いていなかったかもしれないけど、同じ男性が、軽く息を切らせながら、前から現れた。そう、もう一度、見たいから通り過ぎて、小走りに隣の筋かどこかで曲がって、曲がって、戻って、前から現れていた。

その視線の先には、実雅子。そう、実雅子の姿を見たいから、わざわざ、通り過ぎたのに。そこまでしてでも見たい女性が、実雅子。

あのメンバーも同じことを言っていた。こうなると、信じるしかない。実雅子にそれだけの魅力があるのだと。男性を惹きつける魅力が実雅子に備わっている、と認めるしかなかったサラン。認めると同時に、嫉妬した。自分にはそういう魅力がないことを知っていたから。いくら同性からプロポーションがいいと言われても、男性は寄ってこない。男性が寄っていくのは、実雅子のようなプロポーション。

悔しいけど、メンバーの熱烈な雰囲気、そして、実際に目の当たりにした男性たちの行動、認めるしかなかった。

〇IT進学のときも、学内選抜で、負けたというか、実雅子は、知らないが、推薦順位で優先は実雅子で、サランは補欠だった。

韓国人だから？と疑念を持って、責任教官に説明を求めた。そこで示された各教官の評価は、サランの全敗だった。研究内容や成果で劣っているとは思えなかった。あのときの教官は全員、男性だった。だから、サランは思った、性的な魅力で負けたのだ。それしかないと。普段から笑顔を振り撒く実雅子。一流の教員たちでも実雅子の媚び諂うあの笑顔で評価をしたのか。それとも、何らかの性的関係が、とも疑ったこともあるサラン。

しかし、実雅子がバージンとわかったことで、その疑いは解いていたが、今回のことで、実雅子が男性のウケがいいことを改めて感じることになったサラン。