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わたしの放課後
第10章 ボールギャグ
 【ボールギャグ】…口枷(くちかせ)の一種。穴の開いたプラスチックのボールを咥え、ボールの両サイドから出たベルトを後頭部で固定する。ボールを被拘束者の口に咥えさせ、革紐で固定して使用する。被虐者の自由を奪い、喋ることを制限する効果はあるが、声や言葉を塞ぐ本来の猿轡の目的よりも、見た目の卑猥さと涎が垂れ流れる羞恥心を煽るのがボールギャグの用途。時間が経つとボールの穴から涎が意志と関係なく垂れ流れ、被虐者の拘束感や屈辱感をさらに高める。

 わたしはおじさんにお願いします。

 『種付けプレス…していただけませんか?』

 おじさんはきょとんとした表情を見せます。わたしは雑誌の写真を見せます。

 『ああ、”深山本手”に近い体位だね』
 『みやまほんて?』
 『そう。お堅い用語だと”屈曲位”かな』

 ”くっきょくい”…。初めて聞きました。

 『こういうのが好きなの?、恵子ちゃん』

 わたしは恥ずかしくて顔が赤くなってしまいます。

 『やってみる? 恵子ちゃんのお〇んこ、壊れちゃうかもしれないけど』

 ”お〇んこが壊れる”…。確かに激しそう。でも、壊されたい…という気分になることもあるんです。自分で脚を抱え上げて、ただただ、杭を打ち込まれるがまま…。被虐的な気持ちが燃え盛りそうです。ボールギャグみたいな用具まであればなおさら。

 おじさんは箪笥の引き出しをあけて何かをごそごそと探している様子です。

 『あるよ…。ボールギャグ』
 『えっ。あるんですか?』
 『恵子ちゃんが使ってほしいなら』

 おじさんは赤い色のボールに黒い革バンドがつながれた用具を手にしていました。

 『これ…、おじさんの奥さんが使っていたのですか?』

 そう訊きたかったけど、アアー、ウウーという声にしかなりませんでした。もう、おじさんにマウスギャグを装着されていたから…。でもおじさんには伝わったみたい。
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