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わたしの日常
第16章 S川さんたちと再会した日のこと(3)【義父目線】
 衝立の向こうから伝わってくるS川さんたちの様子に触発されながら、私たちは身体をまさぐり合っていた。いかに嗜好が合う似た者同士ということがわかっていても、やはり他人である。至近の距離から他人の夫婦の交わりが確かに感じ取れるという状況が、かえってわたしの感覚を目の前の悦子に集中させたようだった。悦子もまた、私にすがりつくように身を寄せてくる。お互い、確かな安心感のようなものを求めているようだった。私たちは、ほどなく体を重ねた。

 「悦子…」

 いつもは口にすることのない、悦子の名前を呼ぶと、悦子も「お義父さん…」と応えた。わたしはさらに感覚を悦子に集中した。動いているのはわたしの方だが、悦子に身を委ねているような気分だった。

 「うぅ…」

 悦子が小さく呻いた。感じていつつも、痴態を見せまいと、どこかで理性を保とうとしている。その健気な抵抗が、逆に私の中に悦子を責めてやりたいという衝動を芽生えさせた。
悦子を、もっと深く、もっと強く感じさせてやりたいと、私はことさら深く悦子を突いた。

 「うぅ…うぅ…うぅ…うぅ…」

 口を開いては息を詰め、また歯をかみしめて耐える悦子。その表情が、愛おしく見えた刹那、私は果ててしまった。我ながら情けない声を発して。

 果てるとしばらく悦子に体を重ねたままでいる。衝立の向こうも、いつの間にか静けさを取り戻している。どうやら、あちらもひとときを終えたらしい。私はそっと身体を離した。
悦子は、私に絡めていた手足をほどき、布団の上にだらりと投げ出すようにして、そのまま仰向けになった。まだ荒い息づかいに合わせて小さく波打っている白い腹に、私は浴衣をかけてやった。

 「お済みですか」

 S川さんに声を掛けられ、体を起こす。衝立の向こうを除くと二人とも方から浴衣を羽織って座っている。

 「こちらにいらっしゃいませんか。よろしければ礼子をお預けしたいのですが」

 S川さんの言葉に応じるように、礼子さんが会釈をする。

 「よろしくお願いします」

 丁寧にお辞儀をされて、わたしも浴衣に袖を通して前を合わせる。

 「こちらこそ…」

 そう言って振り返ると悦子も体を起こして浴衣を羽織っている。

 「いいかい? 悦子…」

 悦子が頷く。覚悟はできているようだ。
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