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わたしの日常
第15章 S川さんたちと再会した日のこと(2)
 S川さんがお風呂の様子を見に行った。お湯が張られたようで、わたしたちにお風呂を勧めてくれた。家でも時折義父と一緒にお風呂に入ることはあったが、いざ、このようなところに来てみるとやはり気恥しくもある。だからと言って、別々に入るのも不自然だろう。義父と顔を見合わせていると、S川さんが空気を察したのか「何でしたらお先にいただきましょうか」と言ってくれた。

 立ち上がって浴衣を二組手にしたれいこさんが「では、お先に」と微笑んだ。S川さんもれいこさんに続いてお風呂に向かっていった。引き戸が閉まる音のあと、しばらくして水音が聞こえ始めた。残ったわたしたちは覚悟を決めるように唇を重ねた。

 浴室の引き戸が静かに開き、浴衣姿になったS川さんとれいこさんが戻ってきた。れいこさんが「お先にいただきました」と会釈した。義父がわたしの方に目を向けると、「ではわたしたちも」と言いながら腰を上げ、わたしも続いた。

 引き戸を開けると、壁際に竹編みのかごが置かれていた。浴槽は深めの造りで、その横には木でできた蓋が三枚、端を揃えるように丁寧に立てかけられていた。それぞれかけ湯をしてお湯に浸かった。

 お湯から上がり、かごの中のパンティを手に取って足を通しながら、ふと気になって、浴衣の帯を締めている義父に「着けてもいいのでしょうか」と訊いた。義父は「さて…」とちょっと考えながら「『郷に入りては郷に従う』ところだが、まずは奥ゆかしく行こう」と言った。

 引き戸を開けて部屋に戻ると、S川さんとれいこさんは布団の上に並んで座っている。義父が「お待たせしました」と言い、わたしも「いいお湯でした」と続けた。れいこさんが「初めてお逢いしたのも温泉でしたね」と応じると、場が和んだような気がした。胡坐の姿勢だったS川さんが正座して「またこうしてお逢いできてうれしい限りです。感謝しております」と頭を下げる。わたしたちも並んで正座をすると、義父が「こちらこそ、本当にご縁をいただいてありがたく思っております」と頭を下げた。
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