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溶け合う煙のいざないに
第2章 答え合わせ

じっと視線が集中し、まだボディソープもつけていないことが過ぎるが、中断する気も起きずに臭いと汚れに顔が歪むのを眺めるとする。
緩く根元から先端に手を滑らせながら、鼻先が触れそうなほど密着して遥望が目を瞑る。堪能するような表情に自然と息が荒くなる。
予想を超えてくる変態だ。
持ち上がる口の端を隠すように口元を左手で覆う。
思っていたより自分の息が上がっていて、呆れる。
ちゅ、と側面に吸い付いた唇が、熱を這わせながら緩慢に開かれる。
長い睫毛の下から官能的な瞳が見上げてくる。
剃毛した理由の一つに、フェラされるときに相手の顔がよく見えるというのがある。不快感を与えないのも最重要だが、結局は快感のためだ。
ああ、よく見える。
べろり、と絡みついた熱に、つい浴槽の淵を掴む右手に力が入った。ふふ、と笑う吐息を吐きかけながら先端に舌先が這う。
つるりとした亀頭を食まれると、びくっと腰が疼いてしまう。舌全体が巻き付く刺激の強さに、思わず右手で金色の髪を掴んでいた。じゅぶ、と音をわざと立てながら遥望が口を離し、見上げる。
「あれ、結構すぐ逝っちゃう?」
煽りながらも玉裏を撫でる指先の動きは止めない。
髪を掴んだまま、再度口元に押し付ける。油断して上を向いていた竿をつま先で踏むと、怯える猫のように背中をびくりと丸めた。
「そっちこそ、三発目無駄にすんなよ」
「……いじわっる」
きゅ、と太腿を締めてつま先を追い出し、舌の愛撫を再開する。
皮を舌で舐め下ろし、カリをぐりぐりと責める。唇と舌でイかせてやるという勢いで、決して喉奥には迎え入れない。
くそ、突きたい。
今すぐ両手でキノコ頭を掴んで奥に捩じ入れたい。
けれどこの甘い刺激に浸り続ければ絶頂が近いことも知っている。その方が余韻が長いことも。ふーっと深い息を繰り返して欲望に耐える。
「は……っ、っふ」
自分の吐息がさらに脳を沸騰させる。
薄目を開ければ遥望の両目と視線が重なる。
大きな口に唾液をいっぱい溜めて、ごぐりと喉を上下させて。
ああ、今すぐ……
きゅうっと咥内をすぼめて、浅くスライドする。
今すぐ、喉に流し込みたい。
先端が痙攣し、焦らされるもどかしさに掴んだ自分の頬に爪を立てる。焦りを見て取った遥望が目だけで微笑み、右手でしゅっしゅ、と扱き始めた。
イけ、と。

