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続・白昼夢
第11章 想い

『今度の日曜日会いたいんだけど大丈夫?』
私はそれを読むと少しだけ考えて時間を置いてから返事を書いた。
『日曜日は用事があるから会うのは無理だわ…ごめんね…』
用事があると言うのは噓だった。
すると、こんな返事が来た。
『了解しました…』
私は自分からメッセージをブロックすることをしなかった。
古川からブロックしてくれることを望んでいたのだ。
私からブロックしても意味はないと思っていた。
古川自身が私の事を本当に諦めてくれることを願っていたのだ。
私は木曜日に古川からメッセージが来た後、ずっとそれを無視していた。
心の何処かでこう古川に問いかけていたのだ。
(もう、古川くんとは会わないわよ…だから、もう連絡してこないでね…)
それに、もう私は自分の大切なベッドを汚したくなかった。
私にとってベッドは聖域だったし誰にもその場所を犯されたくなかったのだ。
日を追うごとに私の気持ちは古川から離れてゆく。
それをただ感じていた。
そんな日々を過ごしていると気が付けばカレンダーは2月になっていた。
もう、二度と古川からメッセージが来ない事を私は祈っていた。

