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1995 Winter 俺の初体験の相手は32歳
第9章 目覚めの69
両親が共働きで、小学校から高校まで、誰もいない家に帰るのが普通だったが、それが苦痛で始めたのが、リトルリーグだった。

小学校の部活は、午後3時で終わりで、下校することになっていた。家には誰もいなかった。リトルリーグで野球をしている同級生がいた。その同級生が

「入団テストがあるけど、参加しないか?」

2年生の3学期そう話しかけてきた。その同級生の兄は5年生でリトルリーグでサードで4番。期待されていた。その影響で始めたという同級生が、ドッチボールでボールを投げるのが好きそうだった俺に声を掛けてきた。

5年生の兄は、参加者を募るノルマみたいなものがあったと後で知ったけど、いい機会だった。

俺は、入団テストという催しに参加した。遠投、的当て、守備、打撃があった。

全てで合格だった。そもそも不合格があるのかどうか、それすら知らなかったが、リトルリーグのチームの監督やコーチのオジサンたちに認められて、単純に嬉しかった。

誰にも認められる経験がなかったからだろう。ある意味、承認欲求を満たされて、喜んで加入したという感じだった。

両親に参加したいと言った時、母は出費を渋ったが、父が、

「家にいてもすることが無いし、下手にフラフラしていて不良仲間にされても困る。大人の目がある環境で過ごす方がいい」

と、言って、入団が決まった。8,000円程度のグローブを近くのスポーツ用品の店で買ってもらい、それだけを持って、リトルリーグのチームが練習するグランドに通った。

母は、午前3時から午前6時まで近くの豆腐屋、午前9時から午後2時まで大学の近くの定食屋でパート、午後3時から午後9時までファミリーレストランで働いていた。父は、遠い勤務先まで通勤していて、午前7時には家を出て、帰宅は午後11時を過ぎていた。

家族が顔をそろえるのは、午前6時30分過ぎから午前7時までの30分程度だった。日曜日が定休だった。父は、リトルリーグのゲームを見に、市民球場に足を運ぶことはあったし、母もリトルリーグのチームでチームメートの保護者にチームでの保護者の活動に参加できないことを詫びながら、なにがしか差し入れをしていたのは知っていたが、野球そのものには無関心だった…。

学校の成績でも、リトルリーグの成績でも、批評を受けたことはなかった。
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