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1995 Winter 俺の初体験の相手は32歳
第9章 目覚めの69
サラリーマンだった父は学歴社会の現実は知っていただろうが、自分の仕事で手一杯だったのだろうし、それに、たいした稼ぎもなかったのだろう。母がパートを三つも掛け持ちしていた時点で、稼ぎがあったとは思えなかった…。

だから、最初に買ってもらったグローブを使い続けた。最初に、大きなグローブを無理して使っていたのも、これが最初で最後だと思っていたからだ。それに、小学生にしては俺の手は大きかった。リトルリーグの監督からは、「それも才能だ」と言われたことを今でも覚えている。

所詮、手が大きいくらいの才能だと、結果は、高校野球で野球人生は終わりという程度なのだろう。

しかし、手が大きかったことで、最初に買ってもらったグローブが高校卒業まで使えた。ブラシで汚れを落とし、毎回、レザーローションを塗って、汚れを落とし、オイルを塗り込み、乾かして、丁寧に使っていた。

そもそも、ポジションが投手だったのも、最初に買ってもらったグローブが投手用だったからだ。スポーツ用品の店の一番見えるところに飾られていて、値段も手頃だったことと、手に馴染みやすかったから選んだグローブだった。多分、飾るときに投手用がかっこが良かったのかもしれない。

最初の練習でコーチが、

「投手用だな」

と、俺のグローブを見て言った。だから、希望を聞かれた時、

「投手」

と答えた。ポジションも何も、あまりわかっていなかったが、投げることは得意だった。ドッチボールでも狙ったところにボールは寸分違わず飛んでいった。

それは、野球でも同じだった。キャッチャの構えるところに視線を定めて投げれば、そこにボールは自然と吸い込まれていった。

小学5年生になると、90キロ以上のストレートが投げれるようになり、90キロのボールなら引っ張っても、流しても、広角に打てるようになっていた。お陰で、リトルリーグのチームで投手で3番だった。チームはさほど強くはなかったが、エースでクリンナップということで、気分はよかった。練習は、勉強と違って楽しかったし、結果も数字で出て、しかも、学校のテストと違って、仲間が認めてくれた。

シニアリーグでも、それは同じだった。器用だったからか、変化球も覚えた。それに、スイッチヒッターに挑戦しても、左投左打だったが、あっという間に、右でも打てるようになった。
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