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コンビニバイトの男の子
第7章 歪み
【7】
そして次の週末、貴之は萩子と完全にセックスレスとなる決定的な出来事を起こしてしまった。
「貴之さん!嫌です!止めて!!」
初めて、萩子から強い拒絶の言葉を受けたのだった。
その夜は、前回にも増して貴之は焦っていた。今夜こそ萩子を満足させたいと意気込んで愛撫を始めたものの、最初から男根が固くならなかった。舌を絡める濃厚なキスをしても、乳房を揉み勃起した乳首を口に含んで舐め回しても、萩子の堪えきれない喘ぎ声を耳にしても、ぴくりとも反応しなかった。
そこでこれならと、村木と見た動画の愛撫のシーンで最も興奮した潮吹きをさせようと、嫌がる萩子の膣口に無理矢理指を押し込もうとした。
以前から萩子は、性器というものに対して強烈な羞恥心を持っていた。躰を重ねるうちに、貴之からの再三のお願いで男性器を手で触ることはできるようになったが、女性器を触ることは恥ずかしがってなかなか許してもらえず、結婚してようやく陰核を除いて表面であれば、触ってもすぐに拒否はしなくなった。ただ、愛撫で濡れてきて喘ぎ声を洩らし始めると、その恥ずかしさから萩子の手によって愛撫を止められてしまっていた。貴之も、嫌がる行為は続けるべきではないと、敢えてそれ以上施すことはなかった。
しかし、その夜はそんな気遣いをする余裕が無かった。男根を勃起させようと必死だった。焦れば焦るほど自分本位になり、何の為の愛撫かを忘れ、萩子の反応から意識が離れていった。その結果、女陰への愛撫を止めようとする萩子の手を遮って愛撫を続け、潮吹きをさせようと今までしたことのなかった指の挿入を強引にしようとして、萩子から拒絶されてしまった。
萩子の手で貴之は躰を起こされ、ふたりベッドに座る体勢で向き合った。
「貴之さん・・・」
更に萩子から強く言われると覚悟していたが、予想に反した憐れむ言葉に顔を上げると、萩子の視線が自身の力無く、小さくなったままの男性器に向けられていることが判った。
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