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コンビニバイトの男の子
第6章 一夜

【6】
インスタントラーメンで昼食を終えたふたりは、早速ネットスーパーで夜ご飯の食材を選びました。あれこれ言いながら、料理初心者の悠希にも作れるおかず用と、萩子の得意な惣菜の食材を頼みました。
その後はリビングのソファに並んで座り、悠希のスマートフォンで動画の視聴を始めました。時折悠希が萩子にちょっかいを出し、それを萩子は躱したり、仕返しをしたりと、まるで付き合いたての恋人同士のようにいちゃいちゃと時間が過ぎるのを楽しみます。
動画の区切りのいいところで、萩子がソファから立ち上がりました。
「ふあーっ、ちょっとお茶にしよっか」
ちょうど、壁掛け時計から正時を告げるメロディが流れ、時計を見て改めて今の時刻を認知します。
(もう、そんな時間?進むの速くない?)
萩子はキッチンに移動すると、電気ポットでお湯を沸かし始めました。
「美味しいチョコ菓子があるから、それとコーヒーでいいかな?コーヒーメーカーは無いので、ドリップコーヒーになるけど」
「はい」
悠希もキッチンに入ってきます。
「手伝います」
「ありがと。じゃあ、そこの棚にある箱を取ってもらえる?」
指差したところに、有名なコーヒーショップのマークが描かれた箱がありました。
「へー、こんなの売ってるんですね」
悠希が手に取ってパッケージを眺めます。
「そう言えば、萩子さんってコーヒー飲んでるイメージ無いんですけど」
「苦いのが苦手だったんだけど、この前チョコの限定スイーツあったでしょ。それにお勧めって松友さんに言われて飲んでから、はまってしまってね」
「ああ。僕も後でその組み合わせで飲んだんですけど、確かに美味しかったです。苦いのが逆に合うって感じで」
「そうそう」
萩子が、調理スペースにマグカップを並べて置きました。
「箱の裏に書いてある通りにセットしてもらえる?」
「はい。・・・あっ」
箱を開けようとした悠希の手が滑り、床に落ちて萩子の足元に転がってきました。
「相変わらず、不器用なんだから」
萩子は笑いながら、しゃがんで箱を手に取ります。立ち上がろうとした時、動きが妨げられました。
「えっ?」
インスタントラーメンで昼食を終えたふたりは、早速ネットスーパーで夜ご飯の食材を選びました。あれこれ言いながら、料理初心者の悠希にも作れるおかず用と、萩子の得意な惣菜の食材を頼みました。
その後はリビングのソファに並んで座り、悠希のスマートフォンで動画の視聴を始めました。時折悠希が萩子にちょっかいを出し、それを萩子は躱したり、仕返しをしたりと、まるで付き合いたての恋人同士のようにいちゃいちゃと時間が過ぎるのを楽しみます。
動画の区切りのいいところで、萩子がソファから立ち上がりました。
「ふあーっ、ちょっとお茶にしよっか」
ちょうど、壁掛け時計から正時を告げるメロディが流れ、時計を見て改めて今の時刻を認知します。
(もう、そんな時間?進むの速くない?)
萩子はキッチンに移動すると、電気ポットでお湯を沸かし始めました。
「美味しいチョコ菓子があるから、それとコーヒーでいいかな?コーヒーメーカーは無いので、ドリップコーヒーになるけど」
「はい」
悠希もキッチンに入ってきます。
「手伝います」
「ありがと。じゃあ、そこの棚にある箱を取ってもらえる?」
指差したところに、有名なコーヒーショップのマークが描かれた箱がありました。
「へー、こんなの売ってるんですね」
悠希が手に取ってパッケージを眺めます。
「そう言えば、萩子さんってコーヒー飲んでるイメージ無いんですけど」
「苦いのが苦手だったんだけど、この前チョコの限定スイーツあったでしょ。それにお勧めって松友さんに言われて飲んでから、はまってしまってね」
「ああ。僕も後でその組み合わせで飲んだんですけど、確かに美味しかったです。苦いのが逆に合うって感じで」
「そうそう」
萩子が、調理スペースにマグカップを並べて置きました。
「箱の裏に書いてある通りにセットしてもらえる?」
「はい。・・・あっ」
箱を開けようとした悠希の手が滑り、床に落ちて萩子の足元に転がってきました。
「相変わらず、不器用なんだから」
萩子は笑いながら、しゃがんで箱を手に取ります。立ち上がろうとした時、動きが妨げられました。
「えっ?」

