パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 一夜

初めて知らされる内容に、萩子は思わず呟いてしまいました。
（そういえば由絵さん、なんか含みのある言い方だったのは、このことを知っていたからなんだ。余計な心配しないように気を使ってくれたんだろうけど・・・）
さっき感じた大丈夫だという自信はあっという間に雲散霧消し、代わりに芽生えた不安が急速に広がります。
（やっぱり貴之さんにお願いして、出張断ってもらおうか・・・。でも、あれだけきっぱり言い切ってしまった手前、今更断ってなんて言い出しにくいし・・・）
「どうしたら・・・」
動揺の言葉が萩子の口からこぼれ出ます。
その時、悠希からのメッセージが目に飛び込んできました。
《ハルミ：僕が、旦那さんが宿泊の日、萩子さんの家に行きましょうか？》
《ハルミ：年下の僕じゃ頼りないかもですが》
《ハルミ：誰かが一緒だと安心すると思うんです》
確かに、不安を解消するには、一緒にいてくれる人がいるに越したことはありません。
（でも、それって悠希くんが家に泊まるってことよね。貴之さんが宿泊で居ない日に・・・。流石にこれは駄目よね）
しかし自分を心配してくれているのが解るため、あからさまに拒否するのは気が引けました。
《萩子：頼りないなんてことはないけど、そんなの悪いわよ》
《萩子：ゴールデンウィーク、もう何か予定してるでしょ？》
《ハルミ：何もないですよ》
《ハルミ：平日は普通に授業ありますし》
《ハルミ：旦那さんの出張って平日ですよね》
《ハルミ：夕方ぐらいからなら大丈夫ですよ》
悠希が問題ないことを伝えてきます。
（ずっと考えてたけど、来てくれそうな人いないのよね）
「んー、でもなー」
どう返そうか考えあぐねていると、悠希がまた先にメッセージを送ってきました。