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第1章 プロローグ

「うぅ～～～、おぉ～～～～～…」
低い唸り声がやよいの喉から漏れる。その声の奥底には、彼女の中に潜むもう一つの闇の気配がじわじわと滲み出ていた。

権蔵は手を止めることなく、一撃ごとに彼女の苦痛と言う名の快楽の奥底へ挑む。やよいはその痛みに対抗するかのように、権蔵を睨み返すが、不思議なことに腰はさらなる打撃を求めるように突き出されていく。
「これだよ・・・これ・・・。」
権蔵はその反応を愉しみながら、さらに手を振り下ろす。
バッチーン！
「あう、おう、うぅ～～～～～…」
犬のような唸り声を漏らすやよい。その姿は徐々に常軌を逸し、彼女の本性が剥き出しになっていくかのようだった。

「うぎゃ～～～ぁ！おぎゃ～～～～～ぁ！」
唸り声は叫びへと変わり、やよいの全身が激痛に呼応するように狂ったように動く。怒りに満ちた表情は彼女自身のマゾ性を否定するかのような衝動を物語っていた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ！」
ドスの効いた低い声が唸り、彼女の口調が荒々しく変わる。
「や、やめろぉ～～～～～！」
権蔵はためらうことなく次の一撃を加える。
「こ、ころすぅ～～～～～！」
さらに手を振り下ろす。
「ゆ、ゆるせねぇ～～～～！」
やよいの絶叫が部屋中に響き渡る。
「おう、おおおおおおおおおおおおおおおっ！」
苦痛と快楽が混濁し、やよいの内に潜む異質な人格が徐々に表層へと姿を現す。その豹変ぶりに、権蔵は背筋がゾクリとするのを感じていた。

「出てきたぞ…ほら、もっとその本性を見せろ…！」
権蔵は嘲笑を浮かべながら、大陰唇に装着されたクリップを掴むと、力強く左右へ引き伸ばした。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！」
「こ、このやろぉ～～～～～、ころしてやるぅ～～～～～～～～！」
知的で整った顔立ちのやよいの美貌は、今や般若の面のように憎悪に歪んでいた。全身の筋肉が恨みと情念に硬直し、全霊をもって抵抗しようとする彼女を、権蔵は冷たい眼差しで、淡々と静かに、そして圧倒的な力でねじ伏せていく。自身のその冷淡で無慈悲な行為に、権蔵は股間の膨らみが止まらず、ズボンの中に収めておくことが窮屈に感じ始めた・・・。