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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第3章 女中 千勢(ちせ)

 「その<口にできないから苦しい>ということが、一座の娘が、母親に諫められて、学生と映画に行ったり、船着き場で別れの言葉を交わしたりすることが出来なかったとか、学生も一座と別れて、帰りの船上で一人涙したとか、そういう場面に描かれているのですね。」

 「それが理解できるとは、本当に賢い娘(こ)だ。千勢の話を聞いていて、私も思い当たることがあった。先週から「西片向陽館」で暮らすようになって、何故こんなに気持ちが楽なのかと考えてみると、幸乃さんから言われた<日々の暮らしの中で、女中たちの気持ちを察しながら、優しく接して>ということの意味がよく分かったよ。学生と女中という分け隔ての気持ちを持たずに、ここで一緒に共同で暮らす仲間意識が皆にあるからなんだね。その、人としての感情を押し殺さないで、女中さんたちとも自然な気持ちで接することができるから、楽なんだ。あの学生とは違って、一人涙することはない。」

 「私たちは一所懸命にお尽くしするだけと思っておりますが、ご主人様の方から<皆で一緒に暮らす>などど言っていただくと、面はゆいですが、嬉しく存じます。こんなに沢山のお話をしていただけるなんて、有難うございます・・・。それでは、ご主人様、そろそろご奉仕のほうを。」

 誠一は、再び、千勢の、文学少女から性的な奉仕をする女中への無邪気とも思える切り替えの早さに驚き、たじろぎながら言った。
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