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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第3章 女中 千勢(ちせ)

水曜日の朝、誠一の目覚めは遅かった。大学が昼過ぎからということもあり、前夜は、夜半まで新刊の文芸誌を読みふけっていた。千勢には、前日のうちに、<朝餉は遅い時間でよいから>と告げてあった。
9時を過ぎるころになって、誠一は、脚にヒンヤリとした冷気と、男根にいつもの朝勃ちと違う生暖かさを感じ取り、薄く目を開けた。東に面した書院窓の障子が、初冬の低い日差しを受けて、鈍く光って見えた。遠くから耳に届く、クチュクチュというくぐもった粘着音が、次第に近付いてくるような幻覚があり、はっきりと目が覚めた。
気が付くと、掛け布団の半分が捲(めく)られ、千勢が誠一の腰脇に正座して上体を前に倒し、両手で握った男根を浅く咥(くわ)え込んで、頭をゆっくり上下させているのが見えた。誠一の視線を感じた千勢は、口を離し、男根を握ったまま顔だけを誠一の方に向けて、 「お早うございます、ご主人様。もうそろそろ、お起こししてもよろしいかと存じまして。」 と言いながら、クスリと笑った。
9時を過ぎるころになって、誠一は、脚にヒンヤリとした冷気と、男根にいつもの朝勃ちと違う生暖かさを感じ取り、薄く目を開けた。東に面した書院窓の障子が、初冬の低い日差しを受けて、鈍く光って見えた。遠くから耳に届く、クチュクチュというくぐもった粘着音が、次第に近付いてくるような幻覚があり、はっきりと目が覚めた。
気が付くと、掛け布団の半分が捲(めく)られ、千勢が誠一の腰脇に正座して上体を前に倒し、両手で握った男根を浅く咥(くわ)え込んで、頭をゆっくり上下させているのが見えた。誠一の視線を感じた千勢は、口を離し、男根を握ったまま顔だけを誠一の方に向けて、 「お早うございます、ご主人様。もうそろそろ、お起こししてもよろしいかと存じまして。」 と言いながら、クスリと笑った。

