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雨が好き
第119章 もどかしさ
モーニングのお客さんが落ち着いたお昼前、とうとう外は雨模様。
音もなく降る雨が、『みなと町』の窓ガラスを灰色に濡らしていった。

行き交う人達が青や赤、黄色と色とりどりの傘を広げ、少し足早に歩いていくのが見えた。

ランチ前のこの時間、一息つける時間帯。
私はぼんやりとそんな外の景色を見つめていた。

蒼人さん・・・

この間、駅で別れたときの言葉が何度も、何度も頭の中を巡る。

『僕は、みなとさんと、ずっと一緒にいたいです』

ずっと一緒・・・に・・・。
私も・・・そう・・・だ。

耀さんの言葉を思い出す。

『人によっては、同棲とかしちゃう人もいるし』
『それから結婚とか』

蒼人さんの『一緒に』は・・・どういう意味なんだろう
私と、おんなじなんだろうか?
それとも、違うのかな?

結婚・・・?

その言葉を考えたとき、どうしてもやっぱり実感が持てなかった。
もちろん、『結婚する』ということがどういうことかは知っている。
でも、それが自分のこととなると・・・
自分と蒼人さんのこととなると
とたんに霧のように掴みどころがなくなってしまう気がするのだ。
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