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想い人
第9章 【続】第四章・一周年の想い人
ソファーに座る透也に跨る私。

私の胸に触れる透也の手は、いつの間にか服の下へと潜っていた。

ブラを摺り上げ、直接肌に触れる透也の大きな手。

包み込まれれば温かくて、優しい手の動きにうっとりと瞳を閉じてしまう。


「は…あっ……」

合わさるだけだった唇は、啄むように何度も重なり、どんどん激しさを増していく。

チュッ…
唇が離れる時に鳴るリップ音と、

「……ん……」
透也の口から漏れる甘い声。


ああ…ヤバイ……。

この体勢、まるで私が透也を犯してるみたい。



透也の後頭部に両手を回して引き寄せ、また唇を重ねる。

透也の舌が入り込む前に、自ら舌を絡める。

わざと逃げる透也の舌に、瞳を開ければ意地悪く笑う透也が映る。

ジワリ…涙の膜が張った。


悔しくて、
もどかしくて、
欲しくて…

夢中になって追いかける。


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