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100のベッドシーン
第14章 コーヒーの香りが溶ける夜に
それが、半年続いたある日――雨が降った。

傘を忘れ、店を出てすぐ立ち止まる私の肩に、静かに黒い傘が差し出された。

驚いて振り返ると、片桐さんが無言で立っていた。

「片桐さん……」

「雨に降られて、帰れないんでしょ。」

分かってくれている。

「よかったら……使ってください」

低く、静かな声だった。

近くで聞いたのは、初めてだった。

私はためらいながらも傘を受け取り、小さく頭を下げた。

「ありがとうございます。……ちゃんと、返しに来ます」

彼の口元が、すこしだけ緩んだ気がした。

「いつでも。」

その優しくて甘い声が、”いつでも来ていいよ。”と言っているようで、私は嬉しくなってしまった。
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