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ただ一緒に居たいだけ
第17章 新しいカタチ
「本当に、嫁さん、出て行ったんだ?」

「うん。
自分の産んだ子を見て、
こんな子、可愛くないって言って…。
退院の日に離婚届ベッドに置いて、
それっきりだよ?」


「じゃあ、それも提出しようか。
どっち、先に受理して貰えば良いかな?
いきなり、母親なしは可哀想だな」と、
健吾さんは涙ぐんでしまう。


「俺の見る目がなかったんだよ。
そんなことを、するようなオンナと結婚したのは俺だから」と俯いた。


「とにかく、役所に行ってくるか。
その後のことは、また、考えよう」と、
健吾さんは慎吾さんの肩を叩いて立ち上がると、
2人は外出した。


私は今のうちにと、
洗濯機を回して、
哺乳瓶を煮沸して、湯冷しも作っておいた。


夏休みはなんとかなっても、
確かに大学で教える授業が始まったり、
フリーランスとしての仕事が立て込んでいった時、
慎吾さんは独りでこの子を育てられるだろうか?と考えると、
とても難しいと思った。





そして、2人が帰宅した後、
じっくり3人で今後のことを話し合って、
結論を出した。

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