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ただ一緒に居たいだけ
第16章 再会と壁
無事に手術が終わり、メイちゃんは病室へ、
赤ちゃんは新生児室に運ばれた。


赤ちゃんは女の子だった。


そして、メイちゃんも無事に麻酔から醒めて、
みんなで労いの言葉を掛けた後、
個室ではなかったので、そのままマンションに戻ることになった。


焙じ茶を淹れて、
3人でゆっくり飲みながら話をした。


とにかく、メイちゃんも赤ちゃんも無事で良かったこと。
帝王切開は、私も経験者だから、
退院後の大変さが判るので、
少し長めにここに残って家事と育児を手伝うこと。
健吾さんも週末に様子を見に来てくれることなんかを話した。


客間にしておいてくれた、かつての私の私室に置かれた小さなベッドで、
健吾さんと2人でくっついて眠った。


「赤ちゃん、見て、
辛くない?」と、健吾さんが気遣ってくれたけど、
私は心から、
「メイちゃんの赤ちゃん、
可愛くて嬉しいわ?」と笑えた。


そして、
お母さんとして、
育児をサポートしたいことも伝えた。


健吾さんは涙を浮かべて、

「美波さんは強くて優しいな」と言って、
額にキスをしてくれた。
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