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ただ一緒に居たいだけ
第16章 再会と壁
1週間ほど、入院させて貰ってからマンションに戻った。

健吾さんが毎日のように病院にも立ち寄ってくれてたから、
淋しさは少し和らいでいたけど、
下腹部の痛みと、哀しみは、まだそのままだった。


翌週、ダスキンさんが来てくれた時に、
お礼を言うと、
「私も流産したことありますよ。
若い時でしたけどね?」と、お一人が言う。


「その時に、婦長さんが、
『産まれて丈夫に元気に育つ力がなかったのかも。
だから、気にしちゃいけません』って言ってくれました。
奥様、お若いから、
また、授かりますよ?」と言われて、

「やだ。
そんなに若くないんです。
でも、確かに、
何かの理由があって流れたんですよね。
ありがとうございます」と言った。


その話を夜、
健吾さんにしてみると、

「そうかもしれないね。
私が、ジジイだから、
嫌だったのかもしれないし」と笑う。


「次はもう…良いよね?
美波さんの身体が心配だから。
2人で仲良く暮らしていければ、
私はそれで幸せだよ?」と、
額にキスをしてくれた。




もしかしたら、
健吾さんへの負い目や、
慎吾さんとのことをずっと悩んでいたから、
赤ちゃん、産まれたらいけないって思ったのかもしれないと、
自分を責める気持ちもあった。


そういう一つ一つが、
少しずつ薄まっていく日がくるのかなと思って、
小さく溜息を飲み込むようにして、
健吾さんの胸に顔を埋めた。
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