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ただ一緒に居たいだけ
第15章 霧の中

「そうそう。
明日の席次表なんだけどさ」と言って、
印刷物も見せてくれる。
身内の式だから、
他のスタッフに任せて、
私は全く見ていなかった。
「上から2人の会社の上司とか、大学の時の教授。
次が同僚とか学友。
そんで、ここ、ゲーム席ね?」
「えっ?」
「せっかくゲームで出会ったから、
グループのメンバー。
あ、ケンさんって、覚えてる?
お母さんがインしなくなった後も、
お母さんの庭の畑に水、上げてくれてたんだけど、
あれ、メイちゃんのお父さんだったんだよ?
知ってた?」
「…」
「俺もメイちゃんも知らなくて、
結婚式の話、してさ。
招待したいんだけどってみんなに話してたら、
メイちゃんの携帯に連絡してきてびっくりしたよ」
私も驚いてしまう。
「インしなくなったし、
携帯も繋がらないって、心配してたよ?」
「そう。
忙しくて…」
「ジュリさんも…。
慎吾さんも心配して、
俺に何度も連絡来てるよ?」
「…」
「なんかさ。
話がしたいって言ってた。
ルカさんのことかな?」
「えっ?」
「あの2人、付き合ってるみたいだよ?
コドモ、出来たらしくて、
メイちゃんにあれこれ、
相談したりしてた」
「そう。
それはおめでたい話じゃない?」
「俺、ジュリさん、お母さんのことが好きだと思ってた」
「えっ?」
「そんな感じだったよね?」
「やだ。
それこそ親子くらい離れてるのよ?」
「そっか。
そうだよな。
あ、メイちゃんのお父さんも、
お母さんのこと、好きだよね?」
「…。
そうかしら?」
「まあ、結構、歳、離れてるかな?」
そんな話をしながら、
私が消える計画は、
やっぱり正しかったと思えた。
明日の席次表なんだけどさ」と言って、
印刷物も見せてくれる。
身内の式だから、
他のスタッフに任せて、
私は全く見ていなかった。
「上から2人の会社の上司とか、大学の時の教授。
次が同僚とか学友。
そんで、ここ、ゲーム席ね?」
「えっ?」
「せっかくゲームで出会ったから、
グループのメンバー。
あ、ケンさんって、覚えてる?
お母さんがインしなくなった後も、
お母さんの庭の畑に水、上げてくれてたんだけど、
あれ、メイちゃんのお父さんだったんだよ?
知ってた?」
「…」
「俺もメイちゃんも知らなくて、
結婚式の話、してさ。
招待したいんだけどってみんなに話してたら、
メイちゃんの携帯に連絡してきてびっくりしたよ」
私も驚いてしまう。
「インしなくなったし、
携帯も繋がらないって、心配してたよ?」
「そう。
忙しくて…」
「ジュリさんも…。
慎吾さんも心配して、
俺に何度も連絡来てるよ?」
「…」
「なんかさ。
話がしたいって言ってた。
ルカさんのことかな?」
「えっ?」
「あの2人、付き合ってるみたいだよ?
コドモ、出来たらしくて、
メイちゃんにあれこれ、
相談したりしてた」
「そう。
それはおめでたい話じゃない?」
「俺、ジュリさん、お母さんのことが好きだと思ってた」
「えっ?」
「そんな感じだったよね?」
「やだ。
それこそ親子くらい離れてるのよ?」
「そっか。
そうだよな。
あ、メイちゃんのお父さんも、
お母さんのこと、好きだよね?」
「…。
そうかしら?」
「まあ、結構、歳、離れてるかな?」
そんな話をしながら、
私が消える計画は、
やっぱり正しかったと思えた。

