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ただ一緒に居たいだけ
第12章 お別れの筈なのに

私が電話をするのもおかしいので、
メイちゃんが電話を掛けた。
すぐに出たようで、
少しぎこちなくメイちゃんが話をしていた。
そして、スピーカーにしても良いかと訊いた後、
「お父さん、報告があるんだけど」と言うと、
柔らかい声で「何かな?」と言うのが聴こえた。
「今ね、美波さんのお家に来てるの」
「えっ?
そうなんだ。
じゃあ、美波さんも居るんだね?」
「うん。
隣で電話、一緒に聴いてるよ?」
「そうか」という声が、
少しワクワクして聴こえる。
「それでね。
あのね。
んー。
言いにくいんだけどさ」
「えっ?
何だよ?」
「出来ちゃったの」
「何が?」
「何がって…。
お父さん、鈍すぎる」
「えっ?」
「あのね。
赤ちゃん、出来たの」
「ん?
ええ?
赤ちゃんって?
赤ちゃんか」
「そうだよ」
「…」
「えっ?
お父さん、何?
何か言ってよ?
…怒ってるの?」
電話が突然、切れてしまって、
私達は3人、
顔を合わせて固まってしまった。
「お父さん、怒っちゃったのかな?」
「ヤバい。
どうしよう?
結婚、反対されるかな?
殴られるとか?」
「そんなこと、ないと思うけど?
私、電話してみようか?
あ、メイちゃん、ソファに座って?
渉さん、ブランケットとクッション、
お母さんの仕事部屋から持って来て?
それと、
コーヒーはダメだから、
温かい焙じ茶、淹れるね?」と言ってキッチンに立った。
そして、
「お部屋から電話してみるね?」と言って、
寝室に入った。
メイちゃんが電話を掛けた。
すぐに出たようで、
少しぎこちなくメイちゃんが話をしていた。
そして、スピーカーにしても良いかと訊いた後、
「お父さん、報告があるんだけど」と言うと、
柔らかい声で「何かな?」と言うのが聴こえた。
「今ね、美波さんのお家に来てるの」
「えっ?
そうなんだ。
じゃあ、美波さんも居るんだね?」
「うん。
隣で電話、一緒に聴いてるよ?」
「そうか」という声が、
少しワクワクして聴こえる。
「それでね。
あのね。
んー。
言いにくいんだけどさ」
「えっ?
何だよ?」
「出来ちゃったの」
「何が?」
「何がって…。
お父さん、鈍すぎる」
「えっ?」
「あのね。
赤ちゃん、出来たの」
「ん?
ええ?
赤ちゃんって?
赤ちゃんか」
「そうだよ」
「…」
「えっ?
お父さん、何?
何か言ってよ?
…怒ってるの?」
電話が突然、切れてしまって、
私達は3人、
顔を合わせて固まってしまった。
「お父さん、怒っちゃったのかな?」
「ヤバい。
どうしよう?
結婚、反対されるかな?
殴られるとか?」
「そんなこと、ないと思うけど?
私、電話してみようか?
あ、メイちゃん、ソファに座って?
渉さん、ブランケットとクッション、
お母さんの仕事部屋から持って来て?
それと、
コーヒーはダメだから、
温かい焙じ茶、淹れるね?」と言ってキッチンに立った。
そして、
「お部屋から電話してみるね?」と言って、
寝室に入った。

