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ただ一緒に居たいだけ
第12章 お別れの筈なのに
品川駅に着いて、すぐにタクシーにも乗れた。

ホッとした気持ちでタクシーを降りると、
エントランス近くの来客用の駐車場に停めていた車から、
慎吾さんが降りてきて、
スタスタと近付いてきた。


「えっ?」と呟いて固まってしまった私に、

「はい」と、
スープストックの紙袋を渡した。


「風邪って言ってたから、スープ。
薬あるの?」と言われて、頷くと、

「早く良くなってね?
ポッキーの日は、
絶対、一日中、俺と過ごして?」と言うと、
そっと抱き締めて額にキスした。


「ホントは一緒に居たいけど、
ダメだよね?」と言うので、
コクリと頷いた。


「ん。
判った。
明日、また、連絡するね?
それと、頼むからLINE、見て、
スタンプでも良いから送って?
なんか、不安で死にそうだった。
今も電源、切ってるでしょ?」


「あ…電池、切れちゃったの」と、
見えすいた嘘をついたら、
心臓がバクバクしてしまった。


「寒いから部屋に入って?
暖かくして、寝てね?」と言って、
もう一度抱き締めると、
少し寂しそうに笑った。


「おやすみなさい」と言って、
私はゆっくりエントランスに向かって中に入った。


振り返ると、
慎吾さんはまだ手を振ってくれていた。
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