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この世は金で回ってる。
第4章 山姥
 風呂に入り身を浄め髭をあたり髪を整える。
 糊のきいたワイシャツにネクタイをしめクリーニング済みのスーツに袖を通す。
 鏡のように磨きあげた靴を履き武装完了。
 報告書を手にハイエースに乗り込む。
 
 数日後村は蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
 早朝村長宅目指して何台ものパトカーやらワゴン車やらが列をなして砂利道を走る。
 降り立ったのは捜査四課所謂マル暴の強面刑事に麻薬取締官マトリの面々、更には国税局マルサのお歴々。
 これらを動かしたのは件の報告書だった。
 端的に言えば村長は麻薬の販売元だったのだ。
 裏山で育てたケシや大麻を反社会的勢力に売り暴利を貪る。
 当然確定申告なんか出来る金ではないので脱税となる。
 この二点で逮捕となるが叩けばいくらでも余罪が出てきそうだ。
 そして山姥八重も御用となる。
 こちらは麻薬中毒と売春だ。
 結婚した男がいつの間にか麻薬に手を出していて八重もズルズルとジャンキーに。
 麻薬買う金の為に道行く男に股を開いていたがそれではおっつかなくなって始めたのが美人局。
 そんな生活が長く続くわけがなく亭主が警察にマークされたので村に逃げ帰って来たというのが真相らしい。
 もしかしたら八重が使っていた麻薬の原材料はこの村で作られた物だったかも知れない。
 因果応報。
 桑原桑原。

 さて。
 俺達に圧力をかけ締め出そうとした悪の権化が居なくなった途端村人達は見事な手のひら返しをみせた。
 国家権力をも動かし村一番の権力者を潰した男を無下に扱うわけにいかず次の村長にとまで言い出した。
 そんな面倒臭い仕事はしたくないので断ったが俺は村一番の発言力を持つ存在になっていた。
 そんな俺だが仔犬を一匹飼う事にした。
 名前を綱手という11歳のメスだ。
 そう。八重の娘だ。
 
 保護者が居なくなった姉弟は施設に送られたが姉は1ヶ月もしないで村に帰ってきた。
 校長夫婦が俺の命令に従って養女として引き取ったのだ。
 村に戻った綱手は校長宅に一歩も入る事なく俺の家に連れ込まれた。
 「脱げ!」
 小さなボストンバッグ一つ持って玄関に上がった少女に初めて掛けられた言葉だった。
 何を言われたのか理解出来ずキョトンとしている頬が甲高い音を立てて弾ける。
 ビンタされた。
 
 
 
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