この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
この世は金で回ってる。
第4章 山姥
 言うに事欠いて犯罪者か。
 「この様子は録画されています。発言には注意してください。これは最終警告です。速やかにお帰り下さい。」
 「五月蝿いわね!」
 山姥の手が俺の腕を払い一歩前に出る。
 払われた手で山姥の顔を鷲掴みにする。
 前進しようと片足が上がっていたので軸足を払う。
 ドォ~ン!
 土埃を上げて仰向けに倒れるまで何秒もかからない。
 折角の高級服を汚した山姥をうつ伏せに返し腰に膝を落とし腕を背に回して締め上げる。
 「住居不法侵入及び暴行傷害、名誉毀損の現行犯で民間逮捕します。」
 宣言したのは音声を残す為だ。
 これがないと逆に傷害罪で訴えられかねない。
 押さえつけられても往生際悪くじたばたする山姥の首筋に護身用にしのばせていた件のスタンガンを押し当て
 バァチィ!
 「ギャアァ~!」
 悲鳴を上げて悶えている間に寝室に走りコード配線に使った結束バンドを数本手にする。
 後ろ手に捻った山姥の手の甲と甲を重ねて親指と親指、小指と小指をそれぞれ結束バンドで括る。
 ついでに足の親指同士も括ってしまえば逃走は出来なくなる。
 いつか糞上司を痛め付けやりたいと考えていた事が実現出来た。
 まあ、相手が「正気をうしなっていた」「非力な」「オバサン」だったから出来たのだろう。
 自分が強いなんて勘違いだけはしないようにしなければ。
 一息ついて風呂場に向かい珠世には家に帰ってもらう。
 そして電話で久子を呼び出す。
 ものの数分で玄関から入ってきた久子は目を丸くする。
 当然だろう。
 何の説明もされずに「非常事態だ。早くこい」と呼び出され、来てみれば土間に芋虫みたいにされた女が転がっているのだ。
 「ご、・・・沖田さん。これは?」
 危ないな。
 ご主人様と言いかけて言葉を飲み込む。
 斯々然々。
 説明を受けオバサンの顔を覗き込み久子は溜め息をつく。
 「足柄八重さんですね。」
 偽名ではなかったようだ。
 「沖田さん。少し面倒になりましたよ。」
 「ん?」
 久子は暗い表情で口を開く。
 足柄八重。年齢35歳。
 村長足柄兼穐(かねとき)の一人娘。
 都会の専門学校に進学したが一年もせずに中退。
 どこの馬の骨とも知れない男と駆け落ち同然に結婚。
 以来10年音沙汰なかったのがふらっと帰ってきたのが去年の事らしい。
 
 
 
/45ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ