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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第39章 内見
狩野はドアに手をかける。後ろ手に用意したものを隠して…。

「…さんっ!」

ドアを開けると、美月の大声が響く。狩野もさすがにたじろぐ。

「あっ…。すみません…。驚かせてしまって…。」

美月が顔を赤くし、謝る。狩野はそんな美月に笑顔を見せる。

「いえいえ…。おかげで、どのくらいの音量で叫んでたかがわかったので…。本当にしっかり防音が効いてますね。外からだとほとんど聞こえませんでした。」

「で、ですよね…?窓がなくて、壁も天井も防音効果があるものになっているそうで…。」

美月はそう言って、壁の方を指し示すように狩野に背を向ける。

「本当に…ここなら、どんなに泣き叫んでも…大丈夫そうだ…。」

「えっ…?むぐっ…!?んぐっ…ぅゔっ…!?ゔゔぅっ…!」

すぐ後ろ、至近距離から聞こえてきた狩野の声に驚き、振り返ろうとする美月の口を大きな手が塞ぐ。さらに片手を取られ、背中で捻り上げられる。

口を塞がれた状態で、美月は驚きと痛さに苦悶の声を上げる。

「ああ…。口は塞がなくてもいいのか…。忘れてたな…。」

狩野は自分に呆れたように呟き、美月の口から手を離す。ただ離したその手で、美月のもう片方の手を掴む。

「なっ!?何をするんですかっ!?離してっ!離してくださいっ!ぐっ…!?」

美月がそう叫びながら、狩野の手を振りほどこうとするが、背中側で両手を掴まれたまま、身体を壁に押し付けられる。

「ちょっと大人しくしてね…?痛い目に合いたくないだろ…?」

ゾワッとするほど、冷酷な口調で狩野が囁く。そして、片手で美月の両手を抑えつつ、ガサゴソと何かを取り出す。

美月の手首にロープらしきものが巻き付く。

『し…縛られる…!?嫌っ…!何をっ…!?』

「なっ…!何してるんですかっ…!?大声っ…出しますよっ…!誰かっ…!誰かっ…助けてぇっ…!!」

恐怖心でいっぱいになりながらも、必死に手足をバタつかせ、大声を上げる美月。しかし、狩野は上手に美月を抑え、動けないようにしつつ、言う。

「叫んでも無駄だよ…?さっき君が証明してくれたから…。どんなに叫んでも外には聞こえないって…。」

狩野の言葉に血の気が引く美月。狩野の言う通り、この部屋で叫んでも、外には聞こえず、助けは来ない。

『どうにかして…逃げないと…!それか…携帯をっ…!』

美月のカバンはドアの近くにある。
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