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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第37章 万引き2〜書店の罠〜
「ここの店長をしている狩野です。先ほど映像で確認してもらったように、会計していない商品がバッグの中にありますよね?出してもらえますか?」

テーブルを挟んで座った店員だと思っていた男性が自己紹介と優愛が盗った雑誌を出すように迫る。かなり若く見えるが店長だったようだ。

震える手をぐっと握りしめ、俯き黙ったまま動かない優愛。それを見て狩野と名乗った店長がさらに言う。

「出さないなら、それでもいいよ。今から警察呼ぶから。それまで黙秘してたいならしてていいよ。」

警察という言葉にガバっと優愛は顔を上げる。

「何?その顔?たかが万引きで警察呼ぶのって思った?万引きは犯罪。特にうちみたいに小さな店はね、万引きされたら赤字なの。俺の稼ぎなくなるの。わかる?出来心だったとかでは済まないの。」

厳しい口調で言われ、優愛は何も言えなくなる。しばらく動けないままだったが、やがて優愛はゆっくりとバッグに手を伸ばし、バッグに手をかける。中から雑誌を取り出し、テーブルに置く。

「すみませんでした…。お金…払いますから…許してください…。」

優愛は素直に謝り、お金を払うと申し出る。

「それは当然、そうしてもらいますよ。では、ここに名前と住所書いて。それから親の名前と連絡先も。保護者呼ばないといけないから。」

狩野が1枚の紙をテーブルの上に置く。優愛はジッとその紙を見たまま動かない。いや、動けなかったのだ。

「どうしたの?早く書いてくれる?」

狩野がせっつくように言い、紙を指で叩く。それでも優愛は動けないでいた。

「何?やっぱり黙秘?警察呼ぶ?」

畳みかけるように狩野が言うと、優愛が重たい口を開く。

「お…親への…連絡は…やめていただけませんか…?お願いします…。」

ようやくそれだけを絞り出すように優愛は言った。優愛は俯きつつ言ったため、それを聞いた狩野の顔が厭らしく歪むのを見ることが出来なかった。

「親にも連絡してほしくない…。犯罪者のくせにわがままだね〜。やれやれ。高校は…そこの桜ヶ丘高校か…。なら、学校に電話するか…。」

「が…学校に…!?だめ…!わ…私…学校にいられなくなる…!」

優愛の制服を見て、近くの桜ヶ丘高校だと知られてしまっていた。学校に連絡すると言われ、さらに顔が青ざめていく優愛。優愛が万引きしたとわかればどんな処分が下るかもわからない。
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