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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第37章 万引き2〜書店の罠〜
そして何より優愛が無理して築いてきた友だち関係が崩れてしまう。それだけは絶対に避けたかった。

優愛の両親は小さい頃に離婚し、母親がシングルマザーとして今まで優愛を育ててくれている。金髪とか派手目なメイクには寛容だが、万引きとなれば母親は卒倒しかねない。

もともと引っ込み思案な優愛がギャルになった理由に母親に明るく元気な学校生活をしていると思ってもらいたかったというのがある。

そんな母親に知られたくないのだから、学校への連絡はもってのほか。必死に優愛は狩野に向かってお願いする。

「すみませんでした…。反省してます…。お金も払いますから…。だから…親にも学校にも…連絡しないでください…。本当に…お願いします!」

テーブルに頭をつける勢いで頭を下げる優愛。優愛に出来ることはそれしかない。

「反省してるって…。名前も住所も書かず…親の連絡先も教えない。学校にも連絡はダメ。それのどこが反省してるのかな?」

「そ…それは…。」

狩野の言う通り、あまりにも自分にとって都合のいいことを並べ過ぎている自覚はある。しかし、優愛にはそれしかなかった。

「とりあえず、君の名前だけでも教えてくれるかな?さすがにそれくらいは出来るでしょ?」

呆れたように狩野が聞く。

「う…、あ…あの…ゆ…優愛…です…。」

優愛は詰まりながらも自分の名前を口にする。名字まで言うと簡単に身ばれしそうな気がして、名前だけ名乗る。

「ふ〜ん。優愛ちゃんね…。優愛ちゃん…。万引きは犯罪。犯罪者は警察を呼ぶ。それが普通。わかるよね?」

「は…はい…。」

渋々ながら狩野の言葉に頷く優愛。

「ただ優愛ちゃんは未成年。だから、警察じゃなくて、親か学校に連絡。これもわかるよね?」

「はい…。」

「でも、どちらもしてほしくない?」

「はい…。はい、そうです…。」

狩野の重ねられる言葉に涙を浮かべながらも頷く優愛。軽く身体が震えてもいる。

「じゃあ、優愛ちゃんはどうやって反省していると、二度しないと証明してくれるのかな?」

「そ…それは…。」

狩野の言葉に再び固まる優愛。証明など出来ようがなかった。親も学校も言わない優愛がどうやって信用してもらうかなど不可能に近い。
立ち上がり、何も言えずにいる優愛の隣に来た狩野は、優愛の後ろに座り込み、優愛の肩に手を置く。そして、耳元で囁やく。
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