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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 160 昂ぶりの後に…(10)

 あと少し…

「あんっ、っん、っくっ、あぁぁ…」

 パン、パン、パン、パン…

 ギシッ、ギシッ、ギッ、ギッ、ギッ…

「はぁっ、ふっ、はっ、はっ、はっ…」

 ああ、もう少し…

 ズキズキズキズキズキズキズキズキ…

 だが…

 突然…







 プルプル、プルプル、プルプル……


「……んんっ、っく、はっ…………」




 突然、常務室専用有線電話が鳴ったのだ…


 プルプル、プルプル、プルプル……

 プルプル、プルプル、プルプル……



「………………ん………………」

 この突然の電話の音に…

「……………………」

「……………………」

 わたしと彼の狂淫といえる淫らで激しい、昂ぶりの衝動の心とカラダの動きが、一瞬にして…

「…………………………」

 醒めてしまったのである。

 プルプル、プルプル、プルプル……

 プルプル、プルプル、プルプル……

 いや、この無常な常務室専用有線電話の呼び出し音の響きによって、少なくともわたしの思考は…
 メスの本能といえる様な、オスを、彼を、大原浩一を、狂おしいほどに求め、淫れ、狂い、支配されていたわたしの思考は一気にいつもの、正常な、いや、今となっては冷静な常務秘書然として繕っている松下律子としての冷静な自分に必死に戻り…
 動きを止めた彼を自ら引き抜き、立ち上がり、捲れ上がったスカートを戻し…


「…は、はい、もしもし…こちら大原常務室です…」
 と、冷静に電話に出た…
 いや、出れたのだ。




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