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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり

255 たまたま…
わたしはその後、杉山くんの脱出作戦と同じようにコソッと会社を抜け出し、タクシーで帰宅した。
既に時刻は午前1時を過ぎていた…
そして帰宅して急ぎシャワーを浴びて、心身共にサッパリしたのだ。
「ふうぅ…」
シャワー上がりに冷蔵庫から、キリッと冷えた白ワインをグラスに注ぎ、それを手に持ち、リビングから南側の窓を望む。
『ベイエリアなんてまさにトレンディドラマそのものじゃないですかぁ…』
ふと、夕食を共にした時に松山美咲ちゃんが言ってきた言葉が蘇ってきた。
トレンディドラマか…
ドラマなんか見ないから、夢にも思わなかったわ…
この羽田エリアのマンションは、以前に結婚した時に、元夫の都議会議員の義父が投資目的で所有していたマンションを結婚のお祝いという事でわたし達夫婦にくれたのだが、結果離婚してしまったから、今度は慰謝料代わりに譲り受けた物件であったのだ。
だから、トレンディドラマとか、ベイエリアとか、エグゼクティブとかなんて、意識もした事がなかったのである…
そんな事を思い浮かべながら、窓の外を眺めていく。
そういえば、窓の外をこうして眺めるのも久しぶりだわ…
いつ以来だろう…
と、そう想いながら、窓の外の、正にベイエリアといえる様な風景を久しぶりに眺めていく。
あの頃は…
入社した当初からは…
そして外資系の営業3課の係長代理に昇進したあの頃は…
確かに、上へ昇りたくなり…
上昇指向、キャリアアップ、ステップアップの衝動の欲求に駆られた毎日を送っていた…
だが、その上昇指向、思考の欲求の衝動の結果が、勢いと流れの結婚であり、元夫との歪みであり、離婚であったのだ…
そして焦りから致命的な営業の失敗をしてしまい、なんとか周りの人々や、先輩、上司のカバーにより未然に防げた時に皮肉にも課長昇進というステップアップ、キャリアアップのチャンスが巡ってきたのであった…
だから、わたしのこの昇進、キャリアアップは全ては運、ツキ、ラッキーがたまたま連続で続いただけなのである…
そして彼女、松山美咲ちゃん曰くのこのベイエリアのマンション、エグゼクティブといわれる様な現在の地位なんて…
本当に、たまたまなのだ。
たまたま、ツイていただけなのよ…
「ふうぅ…」
わたしはその後、杉山くんの脱出作戦と同じようにコソッと会社を抜け出し、タクシーで帰宅した。
既に時刻は午前1時を過ぎていた…
そして帰宅して急ぎシャワーを浴びて、心身共にサッパリしたのだ。
「ふうぅ…」
シャワー上がりに冷蔵庫から、キリッと冷えた白ワインをグラスに注ぎ、それを手に持ち、リビングから南側の窓を望む。
『ベイエリアなんてまさにトレンディドラマそのものじゃないですかぁ…』
ふと、夕食を共にした時に松山美咲ちゃんが言ってきた言葉が蘇ってきた。
トレンディドラマか…
ドラマなんか見ないから、夢にも思わなかったわ…
この羽田エリアのマンションは、以前に結婚した時に、元夫の都議会議員の義父が投資目的で所有していたマンションを結婚のお祝いという事でわたし達夫婦にくれたのだが、結果離婚してしまったから、今度は慰謝料代わりに譲り受けた物件であったのだ。
だから、トレンディドラマとか、ベイエリアとか、エグゼクティブとかなんて、意識もした事がなかったのである…
そんな事を思い浮かべながら、窓の外を眺めていく。
そういえば、窓の外をこうして眺めるのも久しぶりだわ…
いつ以来だろう…
と、そう想いながら、窓の外の、正にベイエリアといえる様な風景を久しぶりに眺めていく。
あの頃は…
入社した当初からは…
そして外資系の営業3課の係長代理に昇進したあの頃は…
確かに、上へ昇りたくなり…
上昇指向、キャリアアップ、ステップアップの衝動の欲求に駆られた毎日を送っていた…
だが、その上昇指向、思考の欲求の衝動の結果が、勢いと流れの結婚であり、元夫との歪みであり、離婚であったのだ…
そして焦りから致命的な営業の失敗をしてしまい、なんとか周りの人々や、先輩、上司のカバーにより未然に防げた時に皮肉にも課長昇進というステップアップ、キャリアアップのチャンスが巡ってきたのであった…
だから、わたしのこの昇進、キャリアアップは全ては運、ツキ、ラッキーがたまたま連続で続いただけなのである…
そして彼女、松山美咲ちゃん曰くのこのベイエリアのマンション、エグゼクティブといわれる様な現在の地位なんて…
本当に、たまたまなのだ。
たまたま、ツイていただけなのよ…
「ふうぅ…」

