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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 204 着信の意味

 ノンの自社ビルから外に出ると、意外にさっぱりとした心地良い微風の夜風が吹いていた。
 時刻は午後10時…

 さすがに東京より北にあるせいか湿度が幾分低いようである、だが、この前の軽井沢の爽やかさ程ではない。

 まだ、ギリギリ関東地方っていう事かな…
 そう思いながら駅前広場を見廻すと、まだお盆休みという9連休の半ば辺りであるから、田舎なりにまあまあに賑わっていた。

 そしてふと、駅ビルになっている三階建ての駅舎を見上げるとその向こう側の東口に建っている10階建てのマンションが目に留まる。

 あ…
 その10階建てのマンションは、きよっぺの住むマンションであった。

 1011号室、確か10階の11号室だったな…

 ええと寝室の窓からこの駅前広場が見えていたな…

 と、いう事は、きよっぺのマンションとノンの自社ビルは駅を挟んでほぼ対面に位置しているのか…

 それも10階という同じ高さで…

 なんとなく不思議な縁を感じていた。
 
 偶然に決まっているけど…

 そんな不思議さを感じ、そして再び心のザワザワとした騒めきが湧き起こってくる。

 ワンコール…

 さっき、きよっぺからワンコールの着信があった。
 実は今夜のきよっぺはこっちから電話を掛けなければ、彼女からは電話は掛けてこないであろう…
 と、自分勝手に思っていたのだが、しかし現実には着信があった。

 しかも、ワンコールで…
 
 このワンコールはどういう意味なのだろうか…

 私はとりあえず東口側に渡る連絡通路に向かって歩きながら、その意味を考えていた。

 今夜、きよっぺとはとりあえずノンと逢った後に逢う決意をしていた、そしてそのノンとの待ち合わせを旧友との約束という事にしてきよっぺには前向きなウソ…
 と、いう嘘を付いていたのだ。
 そしてその旧友との約束が終わってから連絡するときよっぺには伝えてあったのだが、私の連絡を待たずにこのワンコールの着信があった。

 もしかして、何か緊急的な用事が出来たのか?…

 いや、それだったらワンコールはあり得無い…
 もしも、私が出なければ留守番電話に伝言を残すという手段をするはずなのである。

 ワンコール…

 どうやらそこにきよっぺの複雑な想いが隠れている様に感じていた。

 そしてザワザワが増してくる…




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