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シャイニーストッキング
第12章 絡まるストッキング6      和哉と美冴2
 80 心の存在

 唯一、僕のこのストッキングラブ、フェチという性的嗜好を理解してくれたのが、現在の彼女である真実だけと云えるのであった。

 だがそんな真実でさえ、初めから何の抵抗もなくストッキング脚の爪先への愛撫などできなかったのだ。

 そう誰だって一日穿いていた靴下的存在のストッキングの爪先なんで触らせたくはないし、ましてや口元や鼻先等が近寄るだけでも嫌に決まっている…

 そしてそんなノーマルな想いにも十分理解しているからこそ、なかなか言い出せなかったし、実現できないでいて、モヤモヤとしていたのであった。

 だが真実曰く、元彼もストッキングフェチだったからと云っていた位であるので、そんな僕の気持ちに気付いてくれて、そして僕の気持ちを察してくれ、だからこそ比較的抵抗がなかったらしく、ようやく三回目位の逢瀬の夜にカミングアウトを導いてくれたのである。
 そして僕のそんなストッキングラブという性的嗜好をなんとか理解をしてくれ、受け入れてくれた…
 そんな経緯があったのである。

 だからこのストッキングラブという性的嗜好を初めから簡単に、スッと理解してくれて、無抵抗で受け入れてくれたのは美冴さんだけなのだ。
 
 いや、美冴さんならではなのであった…

 なぜならば、僕達の関係はこのストッキングラブという僕の性的嗜好からの性癖といえるも悪戯がきっかけであったから。

 そして美冴さんはそれを嬉々として受け入れてくれたから…

 だから美冴さんは僕にとって全ての

 憧れの女性として…

 ストッキングラブという性的嗜好の理解者として…

 僕の初めての女性として…

 全てを満たしてくれる、いや、くれた、心の憧憬の存在なのだ。

 そして僕の中で無理やり抑え込んでいた五年前の美冴さんへの昂ぶりの想いの時間が、このオスの衝動としての昂ぶりにより、また、再び動き始めてしまったのである。

 僕は美冴さんのストッキング脚の爪先を見つめながらそう過去を想い浮かべ、そしてその性的嗜好の思考の衝動の命ずるままに目の前のストッキング脚の爪先を唇に含んでいく…

「はうっ、っんっ…」
 その爪先を唇に含んだ瞬間、美冴さんはそんな小さな喜悦の喘ぎを上げ、ビクッと脚を、爪先を、震わせたのだ。

 そして僕の心も、愉悦と、歓喜の昂ぶりに震える…




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