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シャイニーストッキング
第12章 絡まるストッキング6      和哉と美冴2
 52 わたしの影…

「まさか、ストッキングラブの…」
 思わずそう呟いた。

「えっ、あっ、いや、違いますよ」
 すると苦笑いをしながら否定をする。

「なんか…実は…」
 そう言いながら、わたしを見つめてきたのだ。

 なんだろうか…
 わたしはますます胸が騒ついてきていた。

「なんか…実は…」
…別れた時に、三人が三人共に同じ言葉を言ってきたんです…
 
『和哉は、本当は、私の事なんて見てはいなかった…』
 私を通り越した後ろにいる誰かをいつも見ているみたいだって…
 と、三人共にそう云ってきたんです。

「そ、それって………」
 わたしは思わず絶句してしまう。

「はい、そうなんです…
 そういう事らしいんです…」
 和哉はまるで他人事のように呟いたのだ。
 胸のザワザワがドキドキに変わった。

「それって…つまり………」

 つまりは、結局わたしを追い続けていたという事であり、その弊害で、皆、その時々の彼女達にその想いを見抜かれて、呆れられてしまった…
 と、いうことの意味なのである。

「なんか、私を見ていないって…
 皆にそう云われちゃったんですよ…」
 それも高校時代の彼女から、そして大学入学後にできた年上の彼女と、年下の彼女達の三人から…
 和哉は少し哀しげな顔をしながらそう言ったのである。

 それは、つまりは、わたしのせい…

 いや、わたしを追い続けていたせい…

 和哉はそういう意味を言っていた。

「あ…、ごめん…」
「いや、なんで美冴さんが謝るんですか、関係ないですよ、みんな僕が悪いんですから…」

「で、でも…さ」
 確かにそうなんだが、心が痛んだ。

「勝手に僕が東京まで美冴さんを追い続けてきたせいなんですから…
 それに、そんなつもりで言った訳じゃなくて…
 だから、美冴さんは謝らないでくださいよ…」
 和哉は必死に言ってきた。

「仕方がないんですよ…
 いつまでも美冴さんを引きずっていた僕が悪いんだし…」
 彼女達、皆に美冴さんの影を求めていたから…
 そうポツリと呟いたのである。

ああ、こんな話しを訊かなければよかった…

 意外にモテてる、だけの話しにしておけばよかったのに…

 確かにこんな話題は堂々巡りで終わらない…

 和哉はさっきスッキリできた…
 と、云ってきたのだから、それでいいじゃないか…




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