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トパーズ
第21章 新しいステージ

5人でも、10人でも…と言ってたのはグランパだったけど、
確かに男の子が3人続いていたので、
4人目は女の子が欲しいという話もしていた。
ただ、数多い出産で私の身体は大丈夫なのかと心配もされていたりもした。
夏休みにはグランパの館で過ごす為に子供達を連れてフランスにも行っていた。
私の子供の頃のように、
広い敷地でのびのびと遊んだり、
ポニーや馬に乗ったりして過ごした。
高齢のグランパ達が日本に来るのは既に難しい状況だったから、
せめて、こちらから少しでも顔を出したいと思っていた。
母も時々、顔を出しているようだった。
日本に来てくれることもあったけど、
基本的にパリに住んでいる母とは、
グランパの館で会うことも多かった。
ミケーレと一緒にミケーレのご実家にも訪れたりもした。
ミケーレのお兄様が跡を継いでいたけど、
残念なことにお子様には恵まれなかったということだったので、
岳人さんの存在はとても喜ばれていた。
特に飾ってあったお祖父様の肖像画に岳人さんはとても似ていて、
お兄様は涙を流した早口のイタリア語で何かを言っていた。
お兄様の奥様はとてもお料理上手で、
一緒にキッチンに立って、
歌いながら色々な家庭料理を教えて頂いた。
「ミケーレ、東京でも私、
本場のお料理、作れるようになるね?」と言うと、
涙ぐみながら喜んでくれる。
そんなこともあって、
短い夏休みは家族でフランスとイタリアを訪問するルーティンが出来て、
それは私達にとっても楽しい習慣になったし、
良い季節には是非、遠い日本にも遊びに来てくださるようにいつも話をしていた。
日本に居る私と岳人さんの家族との繋がりも強く、良好だった。
子供達もとても可愛がって貰っていたし、
私達の至らない子育ても助けて貰っていた。
ひとつだけ、問題があるとしたら、
岳人さんのお母様のお身体のことだった。
異変に誰もが気付かないまま、
膵臓癌がお身体を蝕んでいた。
疲れ易くなったり、
寝込んでしまうことが続いて、
嫌がるお母様をお父様の病院に引っ張って行って、
詳しく診察した時には、
既にステージ4だった。
確かに男の子が3人続いていたので、
4人目は女の子が欲しいという話もしていた。
ただ、数多い出産で私の身体は大丈夫なのかと心配もされていたりもした。
夏休みにはグランパの館で過ごす為に子供達を連れてフランスにも行っていた。
私の子供の頃のように、
広い敷地でのびのびと遊んだり、
ポニーや馬に乗ったりして過ごした。
高齢のグランパ達が日本に来るのは既に難しい状況だったから、
せめて、こちらから少しでも顔を出したいと思っていた。
母も時々、顔を出しているようだった。
日本に来てくれることもあったけど、
基本的にパリに住んでいる母とは、
グランパの館で会うことも多かった。
ミケーレと一緒にミケーレのご実家にも訪れたりもした。
ミケーレのお兄様が跡を継いでいたけど、
残念なことにお子様には恵まれなかったということだったので、
岳人さんの存在はとても喜ばれていた。
特に飾ってあったお祖父様の肖像画に岳人さんはとても似ていて、
お兄様は涙を流した早口のイタリア語で何かを言っていた。
お兄様の奥様はとてもお料理上手で、
一緒にキッチンに立って、
歌いながら色々な家庭料理を教えて頂いた。
「ミケーレ、東京でも私、
本場のお料理、作れるようになるね?」と言うと、
涙ぐみながら喜んでくれる。
そんなこともあって、
短い夏休みは家族でフランスとイタリアを訪問するルーティンが出来て、
それは私達にとっても楽しい習慣になったし、
良い季節には是非、遠い日本にも遊びに来てくださるようにいつも話をしていた。
日本に居る私と岳人さんの家族との繋がりも強く、良好だった。
子供達もとても可愛がって貰っていたし、
私達の至らない子育ても助けて貰っていた。
ひとつだけ、問題があるとしたら、
岳人さんのお母様のお身体のことだった。
異変に誰もが気付かないまま、
膵臓癌がお身体を蝕んでいた。
疲れ易くなったり、
寝込んでしまうことが続いて、
嫌がるお母様をお父様の病院に引っ張って行って、
詳しく診察した時には、
既にステージ4だった。

