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トパーズ
第21章 新しいステージ

学会が終わって、駅ナカの百貨店の地下で、
限定品の和菓子を買って急いで新幹線のチケットを買った。
グリーン車は学会帰りの同業のダンディなおじさま医師ばかりという感じで、
私は少々浮いているようだったけど、
気にせず、いつも帰りの新幹線で食べるアイスクリームとコーヒーを楽しみながら品川駅で降りた。
岳人さんが車で迎えに来てくれてたので、
嬉しくて改札を出たところでハグしてキスをすると、
「麻衣子さん、ここ、日本だよ?」と、
恥ずかしそうに笑うから、
「良いじゃない?
会いたかったんだから」と言うと、
岳人さんの方からキスを返してくれて、
「僕も会いたかったよ」と言ってくれる。
車に乗り込んだ処で、
「あのね。
山本先生に会ったの」と言った。
一度掛けていたエンジンを止めて、
私の方を見て、
「えっ?あの山本先生?」と驚いた顔で言う。
「ホテルの予約、間違えてて、フロントであれこれ言い合ってる時に、
声を掛けられたの。
それで、ツインルームだからって言われて…」
「部屋に行ったの?」
「なんか疲れて眠くて判断力が落ちてたみたいで。
それで、部屋に行って、
シャワー浴びて…」
岳人さんは唇を噛み締めて手をギュッと握り締めてる。
「それで、ずっと思ってたことを言えたの。
高校1年の時、先に自分から誘惑するようなことをしたことを詫びて、
でも、私にしたことは犯罪だからってことを、
はっきり口に出来たの」
「うん」
「そしたら、気持ちが軽くなって、
私は幸せだってことも言えたの。
だから、もう二度と会うこともないって…」
岳人さんは私を抱き締める。
「お祖父様が手配してくれたんでしょ?
岳人さんがメールでホテルの連絡してくれたから、
そのまま、さよならって言って、
部屋を出たの。
名刺を渡そうとしてたけど、
それも断った。
だって、言うべきことは言えたし、
もう会うこともないから」
「麻衣子さん、ちゃんと話してくれてありがとう。
でもね…」
「えっ?」
「危ないこと、しないで?
ホテルの部屋に入るとか、
本当に危ないよ?」
「そうだよね?
ごめんなさい。
でも私、もう3人も子供がいるオバサンだよ?」
「違うよ?
麻衣子さんは、今もとても可愛い女の子なんだから、
気をつけて?
何かあったら…」と声を詰まらせる。
限定品の和菓子を買って急いで新幹線のチケットを買った。
グリーン車は学会帰りの同業のダンディなおじさま医師ばかりという感じで、
私は少々浮いているようだったけど、
気にせず、いつも帰りの新幹線で食べるアイスクリームとコーヒーを楽しみながら品川駅で降りた。
岳人さんが車で迎えに来てくれてたので、
嬉しくて改札を出たところでハグしてキスをすると、
「麻衣子さん、ここ、日本だよ?」と、
恥ずかしそうに笑うから、
「良いじゃない?
会いたかったんだから」と言うと、
岳人さんの方からキスを返してくれて、
「僕も会いたかったよ」と言ってくれる。
車に乗り込んだ処で、
「あのね。
山本先生に会ったの」と言った。
一度掛けていたエンジンを止めて、
私の方を見て、
「えっ?あの山本先生?」と驚いた顔で言う。
「ホテルの予約、間違えてて、フロントであれこれ言い合ってる時に、
声を掛けられたの。
それで、ツインルームだからって言われて…」
「部屋に行ったの?」
「なんか疲れて眠くて判断力が落ちてたみたいで。
それで、部屋に行って、
シャワー浴びて…」
岳人さんは唇を噛み締めて手をギュッと握り締めてる。
「それで、ずっと思ってたことを言えたの。
高校1年の時、先に自分から誘惑するようなことをしたことを詫びて、
でも、私にしたことは犯罪だからってことを、
はっきり口に出来たの」
「うん」
「そしたら、気持ちが軽くなって、
私は幸せだってことも言えたの。
だから、もう二度と会うこともないって…」
岳人さんは私を抱き締める。
「お祖父様が手配してくれたんでしょ?
岳人さんがメールでホテルの連絡してくれたから、
そのまま、さよならって言って、
部屋を出たの。
名刺を渡そうとしてたけど、
それも断った。
だって、言うべきことは言えたし、
もう会うこともないから」
「麻衣子さん、ちゃんと話してくれてありがとう。
でもね…」
「えっ?」
「危ないこと、しないで?
ホテルの部屋に入るとか、
本当に危ないよ?」
「そうだよね?
ごめんなさい。
でも私、もう3人も子供がいるオバサンだよ?」
「違うよ?
麻衣子さんは、今もとても可愛い女の子なんだから、
気をつけて?
何かあったら…」と声を詰まらせる。

