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トパーズ
第15章 社会復帰
「今日はお父様と会って…
明日はミラノのトコに行ってから、
マスターさんの所にご挨拶に行きたいな」


「うん。
ミラノも誘って行こうね?」


「ピアノ、弾いてみようかな?」


「オータム・イン・ニューヨーク、
聴きたいな?」


「良いよ」と、
イントロから弾き始めて、
歌い出す。


適当にギターも合わせてくれる。


「ニューヨーク、
行ってみる?」


「えっ?」


「いつか、会いに行ってみましょう?
だって、会いたいと思った時には、
もう会えないことだってあるでしょ?」


「そうだね…」


「そろそろお父様に電話してみる?」


「うん」


そう言うと、ギターを置いて携帯で静かに電話をする。


「うん…。
そうだね。
判った」


唐突に電話が終わったので、
「どんな感じ?」って訊くと、

「ここに来るって」


「わわ。
何にもないけど?」


「コーヒーあるから大丈夫じゃない?」


「そっか」と言って、
なんだかおかしくなってしまって笑った。


「麻衣子さん、
たくさん笑顔を見せてくれて、
ありがとう」


「えっ?」


「僕、その笑顔にたくさん救われたんだ」と言って、
ハグしてくれた。



お昼前にお父様が来てくれた。

ひとまずリビングに座っていただいて、
コーヒーを淹れた。


「かなり元気そうになったね?
良かった」と静かにゆっくり話すその口調は、
山田くんにとても似ていると思った。


「私、すっかり岳人さんに甘えて、
支えて貰ってました。
半年近く、何をしていたかも覚えてないくらいで…。
お父様にもあれこれしていただいたのでは?
ありがとうございました」と頭を下げた。


「僕は何もしてないよ?
それより、2人はその…?」と口籠もる。


「岳人さんはとても紳士的で…
えっと、昨夜、私が押し倒して襲ってしまいました」と言うと、
少しポカンとした後、
お父様は声を出して笑い出して、
山田くんは紅い顔で口籠もりながら続けた。

「違うよ。
押し倒したのは、僕の方だから…」


「おいおい、2人して親にそんな報告しなくて良いから。
でも、避妊は?」


私は首を振りながら、
「初めての夜だから、そのまましてくださいってお願いしちゃいました」と言った。


「妊娠したら、結婚するつもりだから…」


お父様は溜息をついた。
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