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玉蘭花の香り
第12章 里帰り
そんなことを思い浮かべているうちに、私はいつの間にか眠ってしまっていた。

3人は一足早く戻ったけれど、
ロンは椅子に座りながらずっと側に居て、
手を握ってくれていたようだった。


看護婦さんが、深夜にまた、呼びに来てくれて、
「この時間も他のお母さん、居ないからどうぞ」とロンも一緒に授乳室に入れて貰えた。
そして、今度は着実におっぱいを飲んでくれた。


ロンと2人、
感激して泣いてしまうと、
看護婦さんは優しく笑ってくれた。



明け方にも、呼びに来てくれた時は、
流石にロンは眠りこけていたので、
そっと部屋を出た。


「本当に優しいご主人様ですね?」と言われて、
「はい。ありがとうございます」と言った。


「深夜の授乳は、無理しなくて良いんですよ。
身体を回復させないといけないですし。
でも、最初の日は、お声だけは掛けるようにしてます。
ミルクもありますしね。
父親母親学級でも習ったと思いますが、
明日はミルクを作って飲ませる練習もしましょうね?
人形と本当の赤ちゃんでは、
抱き方や抱き心地も違うし」と、ニコニコしながら説明してくれる。


ふんわりミルクのような匂いがする赤ちゃんを抱っこしながら、
「お母さんが右利きだと、ついついこちらのおっぱいからばかり飲ませてしまうから、
なるべく交互にあげると良いですよ」とか、
細かく教えて貰えるのが有り難かった。


「私はね、双子だったから、
本当に両方のおっぱい、フル活動だったんですよ」と笑う看護婦さんは、
逞しくて本当に素晴らしい笑顔だった。

それで、看護婦さんという激務をされているのも、
驚いてしまった。


「以前は緊急外来だったんですよ?
流石にそれはもう、無理だと相談して、
産婦人科に異動したんです。
やり甲斐もあるし、
人が亡くなるところではなく、
産まれるところで働けるのは、
とても幸せです」とニッコリするのを見て、
自分も他人を、そして家族を笑顔にすることをしていきたいと思った。


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