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生け贄企業
第1章 生け贄企業

さて、その頃であった。
ところ変わって、松本町にある孫市の一家が暮らしている家のキッチンにて…
孫市夫婦と臨子は、龍磨が元気な様子でショッケンの工場へ出勤したと思っていたので、のんきにかまえていた。
宅間交差点で恐ろしい事件が発生していた頃、孫市夫婦と臨子は、出前で注文したうな重の特上を食べながらおしゃべりをしていた。
時計のはりが11時59分になっていた。
孫市は、12時が来るからテレビをつけてほしいと臨子にお願いした。
「あっ、もうすぐ『徹子の部屋』の時間だ。」
「そうだったわね…テレビをおつけしますね。」
臨子は、テーブルの向かいにあるアクオス(液晶テレビ)の電源を入れたあと、リモコンでチャンネルを合わせた。
「えーと、『徹子の部屋』は5だったわね…」
正午になった。
孫市が見る『徹子の部屋』が始まる時間が来た。
しかし…
テレビの画面は、ニューススタジオが映っていた。
黒のスーツ姿の男性アナウンサーが、しかめた顔でこう言うていた。
「視聴者のみなさまには大変もうしわけございませんが、内閣総理大臣からの要請…いいえ、命令により正午以降に放送する番組を期限をもうけずに休止いたします…」
内閣総理大臣からの命令で、期限をもうけずに番組休止?
わけが分からなくなっていた孫市は、頭がパニクっていた。
「おい、どういうことなんぞ?」
「どうしたのよ?」
佐智江の言葉に対して、孫市はものすごくイラついた声で言うた。
「内閣総理大臣からの命令で番組休止だと言う意味が分からんのや!!おい、電話せえ!!」
「あなた!!」
「イート(愛媛朝日テレビ)へ電話しろ!!」
「あなたおちついてよ…」
「おちついてなんぞいられるか!!」
(ピンポン…)
「アタシが行きます。」
この時、玄関の呼び鈴が鳴ったので臨子が応対に出た。
(ガチャ…)
玄関には、近所の奥さまと4歳の男の子がいた。
4歳の男の子は、えーんえーんと泣いていた。
ところ変わって、松本町にある孫市の一家が暮らしている家のキッチンにて…
孫市夫婦と臨子は、龍磨が元気な様子でショッケンの工場へ出勤したと思っていたので、のんきにかまえていた。
宅間交差点で恐ろしい事件が発生していた頃、孫市夫婦と臨子は、出前で注文したうな重の特上を食べながらおしゃべりをしていた。
時計のはりが11時59分になっていた。
孫市は、12時が来るからテレビをつけてほしいと臨子にお願いした。
「あっ、もうすぐ『徹子の部屋』の時間だ。」
「そうだったわね…テレビをおつけしますね。」
臨子は、テーブルの向かいにあるアクオス(液晶テレビ)の電源を入れたあと、リモコンでチャンネルを合わせた。
「えーと、『徹子の部屋』は5だったわね…」
正午になった。
孫市が見る『徹子の部屋』が始まる時間が来た。
しかし…
テレビの画面は、ニューススタジオが映っていた。
黒のスーツ姿の男性アナウンサーが、しかめた顔でこう言うていた。
「視聴者のみなさまには大変もうしわけございませんが、内閣総理大臣からの要請…いいえ、命令により正午以降に放送する番組を期限をもうけずに休止いたします…」
内閣総理大臣からの命令で、期限をもうけずに番組休止?
わけが分からなくなっていた孫市は、頭がパニクっていた。
「おい、どういうことなんぞ?」
「どうしたのよ?」
佐智江の言葉に対して、孫市はものすごくイラついた声で言うた。
「内閣総理大臣からの命令で番組休止だと言う意味が分からんのや!!おい、電話せえ!!」
「あなた!!」
「イート(愛媛朝日テレビ)へ電話しろ!!」
「あなたおちついてよ…」
「おちついてなんぞいられるか!!」
(ピンポン…)
「アタシが行きます。」
この時、玄関の呼び鈴が鳴ったので臨子が応対に出た。
(ガチャ…)
玄関には、近所の奥さまと4歳の男の子がいた。
4歳の男の子は、えーんえーんと泣いていた。

