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生け贄企業
第1章 生け贄企業
その日の夜8時頃であった。

ペキンに単身赴任中であった臨子の夫・琢磨(たくま・42歳・総合商社勤務)が、突然家に帰ってきた。

琢磨は、ものすごくつらい表情を浮かべて帰宅したあと、孫市夫婦と臨子に『もうしんどい…死にたい…』と言うた。

臨子は、琢磨に一体なにがあったのかを聞いてみた。

琢磨は『こんなことになるのだったら、(一流企業)なんぞ就職するんじゃなかった…』と臨子に言うたあと、がっくりと肩を落とした。

琢磨は、ウーハンに建設予定の研究施設のプロジェクトを任されていたが、大失敗に終わった。

前年(2020年)に、コロナウイルスがウーハンで発生したことが原因で研究施設の建設ができなくなった…

そのために、琢磨は中国の別の地域に変更して研究施設を作ることになっていたが、次々と想定外のことが生じたので、立ちゆかなくなった。

想定外の事態に対応できなくなった琢磨は、あちらこちらいじり回したので、プロジェクトは一時停止となった。

琢磨は、本社から『事態がシュウソクするまで自宅待機せよ。』と命令されたので、急きょ帰宅した。

今の琢磨の気持ちは、職場に復帰する意思はなかった。

ひどく落ち込んでいる琢磨を見た孫市夫婦は、つらそうな声で言うた。

「わしらは…失敗したようだ。」
「そうねぇ…」
「バカみたいに大金かけて、琢磨と龍磨がいい子になるようにアレコレといじり回したので…大失敗してしまった…」
「そうね…」
「こんなことになるのであれば…琢磨を一流大学へ行かせるのじゃなかった…一流大学を卒業して一流企業に就職できたら、幸せになれるとばかり思っていたのに…」

孫市夫婦は、がっくりと肩を落として泣いていた。

臨子も、がっくりと肩を落として泣いていた。

そんな中で、恐ろしい凶悪事件が発生した。
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