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生け贄企業
第1章 生け贄企業
「ふざけんなよクソおやじ!!これはオレに対する当てつけか!?」

龍磨から強烈な声で怒鳴られた孫市は、泣きそうな声で龍磨に言うた。

「龍磨、なんで仕事せんのぞ…お前が工場へ通勤するのがイヤやと言うから、お父さんたちが会社の人に頼んで内職に変えてあげたんぞ…」
「頼んだ覚えなんぞないわ!!」

佐智江は、泣きそうな声で龍磨に言うた。

「どうしておとーさんに八つ当たりばかりするのよ…」
「きたないことしたから、おこっとんや!!」
「こらえてくれぇ…」

端にいた臨子は、龍磨と孫市夫婦の間に入ってケンカを止めた。

「ああ、待って…話はよくわかったわよ…」

ケンカを止めた臨子は、過度にやさしい声で龍磨に言うた。

「龍磨さんがお仕事が分からないと言うのだったら教えてあげるわよ…そんなに難しいお仕事じゃないから大丈夫よ。」

龍磨をなだめたあと、臨子は龍磨と孫市夫婦にていねいに教えた。

まず、箱を組み立てる~組み立てた箱にできあがった製品を決められた数だけていねいに詰めてゆく~詰め終わったあと、紙テープではってパッキングする…

お仕事を教えたあと、臨子は段ボールを折る係を孫市夫婦、製品を詰める係を龍磨、パッキングを臨子と決めた。

しかし、龍磨が『ショッケンの仕事なんかやめたる!!』と怒鳴ったので、臨子は『お仕事をしないとお金がもらえなくなるわよ。』と言うた。

臨子は龍磨に『お金がなかったらほしいものが買えなくなるわよ』とか『貯金ができなくなるわよ』などとクドクド言うた。

しかし、臨子が『お嫁さんが来てくれなくなったら困るのは龍磨さんなのよ。』と言うたことが原因で、龍磨がブチキレを起こした。

そして…

(ガツーン!!)

ブチキレを起こした龍磨は、グーで孫市のこめかみを殴り付けた。

「いたーい…いたーい…」

孫市を殴り付けた龍磨は、あらかじめ荷造りをしていた荷物を持って再び家出した。

「龍磨さーん!!お仕事どうするのよ!?今月中に仕上げないとお金がもらえなくなるわよ!!」

臨子の叫び声は、龍磨の耳には届いていなかった。

龍磨は、この日を最後に家に…いいえ、生まれ育った地区に帰らなくなった。
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