この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
親愛なるご主人さま
第22章 朝のテレビニュース
 
 「『自由』という選択肢の一つとしてそれもアリです」

 細井が付け加えた。

 「それって・・奴隷として!?・・・」

 返答した菜穂子の語尾に昨日までの菜穂子にはない剣があった。

 寄り添って菜穂子の肩に左手を置いていた玲子が、右手で菜穂子の髪を撫で、なだめるように抱きしめた。

 その玲子の手をさっと振り払い、菜穂子がその場にすくっと立ち上がった。そして自らの手で赤い犬の首輪をちぎるように外して床に落とし、細井と圭吾に言い放った。

「ここに居る意味がありません」

 白くたおやかで可憐な菜穂子の裸体に変わりはないが、今の凛とした立ち姿からは見る者に嗜虐感を煽る儚さが失せ、マゾ牝特有のフェロモンも消えていた。
 
 圭吾の目に全裸で立ち上がり意思表示する菜穂子と、ドレス姿で床に座り呆然とした表情で、取りすがるように菜穂子を見上げる玲子が映った。
 それは従属と支配が瞬時に入れ替わった絵図を見るようであり、圭吾は少なからずたじろいだ。

 「細井さん、私の服とお金を返してください」

 「わ、わかった。持ってきているよ」

 この調教の館に来る前に菜穂子は東京のアパートを引き払い、衣服や預金通帳などは”X社”が預かっていた。


 トゥルルルル!!!

 その時、突然電話が鳴った。


 別室で圭吾の執事の老人が受話器を取った。君江の夫でこの屋敷に住み込んでいる房之助だ。子機を持ってリビングルームに恐る恐る入ってきた。



/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ