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お嬢様は幽霊執事にお困りのようです
第1章 1
「先程から、誰かを待っているようですが、残念ながら邪魔をさせるつもりもありませんので」

 完全に行動読まれてるし。私って顔に出るタイプなのかな......。でも、校門の前で人待ってたら分かるか......。

 で、この人は幽霊。幽霊に太刀打ち出来そうな人は来ない。

 絶体絶命とはこのことだ。多分、私に勝ち目なんてない。

 それでも――。

「待って! ほんとにお願い、やめて」

 流石にこのままやられるのは嫌だ。

「嫌ですよ。こんなにも良い出逢いはなかなか無いのですから」

 いやそういう事じゃなくて、お前は出会いに運命感じたら襲うの? 強姦魔か何かなわけ!? ていうか......。

「私、初めてなの!!」
「............」

 再び沈黙。そして数刻後彼はポツリとこう告げた。

「失礼ですが、お嬢様は何をされると思ったのでしょうか?」

 え?
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