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お嬢様は幽霊執事にお困りのようです
第1章 1
「そのっ」

「はい」

「これ以上なんかするなら警察呼ぶわよ!!」

「......は?」

 ――とんでもなく、間抜けな間が訪れた。

 いや、多分私が相手でもそういう反応したわ。でも、なんていうか、この人が自分が死んでると思ってない可能性とかがワンチャンある訳だし......全く効果の無い言葉では......。

「ぷ、くく。あは、あはははは!!」

 ダメだこれ。しかも、すっごい馬鹿にされてる!!

 確かに馬鹿みたいな発言だけど、そこまで笑うことないじゃない、ムカつくー。

 笑い声に屈辱を覚えつつぷるぷる震えていると、彼は手首を握ったまま私に身体をぴったりと引っ付けてきた――。

「ちょっと......」
「呼んでご覧なさい。どうなるかは――分かっているでしょう?」

 ええ、分かってるわよ。はたから見たら私が狂人よ。頼むから早く誰か家に帰って来てくれないかな......美鈴ちゃんとか、美鈴ちゃんとか、美鈴ちゃんとか!!
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