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永遠の愛を奪って
第4章 永遠の愛と出会い

「すみません……」
青木くんについて行っただけなのに、なんで私が怒られているんだ……?
「祐は忙しいからあとは自分でやって。……行こう、祐」
「分かった。ごめん。小春、またな」
「うっ、うん」
今度は土嶋さんが青木くんの腕をグイッと強く引っ張って連れていく。
まるで彼女の尻に敷かれているカップルのようだ。
この状況を見て、元々青木くんは女性に優しいけど土嶋さんには頭が上がらないように思えた。
同期だから特別に仲がいいのか、昨日トイレで聞いたあの噂は本当だったのか……。
後者は信じたくないけれど……。
「あっ!青木くんにクリーニングに出したスーツを持ってきたことを言い忘れていた……」
用事があったことを思い出して不意に独り言が出て、ほこりっぽくて誰もいない静かな部屋に虚しく響く。
仕事をしているうちまた会ったら言おう……。
スーツを汚してしまったのは、飲み会に参加していた人は皆知ってるはずだから聞かれてもどうってことない。
飲み会に来ていなかった土嶋さんはどう思うか分からないけど……。

