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永遠の愛を奪って
第4章 永遠の愛と出会い

急に触れられたことと名前を呼び捨てにされたことに不意にドキッとする。
この頃は大学生の頃から付き合っていた彼氏がいたけど、冷めてきていて別れそうな状況だったから他の男が新鮮に思えた。
「なっ、なに……?」
「クリアファイル忘れてる」
「あっ、ごめん。つい話すのに夢中になっちゃってもらうの忘れてた。じゃあ、またね」
* * *
この時から青木くんは私のことを“小春”っと呼んでいる。
何を思って名前を呼び捨てで呼ぼうと思ったのかは分からない。
でも社交的な人でそう呼んできてもおかしくないからそこまで違和感はない。
だけど、穂並さん以外に名前で呼んでくれるのが青木くんだけだからこの頃から他の同僚よりも気になっていた。
会社で見掛けると挨拶をしてくれたし、廊下で偶然会えばどこに何があるかも親切に教えてくれたりもした。

